「おおきに、よう頑張ってくれたなぁ」と、稲刈りが終わって稲ワラがジュウタンのように敷き詰められた田んぼに深々と頭を下げました。5月18日に田植えをして、9月16日の稲刈りまで約4か月。前半は良かったけれど、後半は日程に追われ、必用な時に手をかけてやれなかったなぁ…と陳謝陳謝です。つぐないに、秋の作業はしっかり予定通りやらなくてはと気を引き締めている毎日です。
「農家交流会」を真夏の美山で
研修内容は、
不順な天気続きにあって、この2日間は、真夏の太陽が照りつける厳しい暑さとなりました。出穂の初期にあたりカメムシ対策で畦草も長く、参加者の皆さんには迷惑をかけましたが、2台のマイクロバスで2コースに分かれての圃場見学は、なかなか好評でした。ムラなく揃ったイキイキした田んぼ、キレイな用水、ほぼ完璧な雑草対策、ひたむきな中にも楽しく取り組む農業者の姿、それらにあわせて、日本の農村の原風景を垣間見ていただきました。
有機農業界の著名人も参集
9月2〜3日の2日間には、「NPO法人有機農業技術会議」(以下、技術会議)の第2回参入促進検討会議の会場として美山町を選んでいただき、全国から著名な先生方が来られました。この団体は、農水省が進める有機農業総合支援対策の「参入促進事業」団体として選ばれたところです。
最初にこの話を聞いた時は、正直信じられないほどで、どう返事をして良いのか戸惑いました。おそらく今後、このように多くの有機農業界の著名人が一堂に会される機会はないだろうと、身震いがするほどでした。「技術会議」は、有機農業の技術確立を進める全国ネットワークとしての活動で定評があり、有機農業推進法がその普及に弾みをつけようとしている今、今回の会議は重要な意味があると言えます。
西村先生は、すぐ隣町にお住まいですので、近々に美山町に来ていただく約束ができました。さらに、自然農法の実践者である木島利男先生には、「コンパニオンプランツ」について10月末に講習会の講師に来ていただくことになりました。
これらのイベントの他にも、今後視察の受け入れや消費者交流会などが続きます。活動やイベントに追われながらも、京都府のトップランナーをめざし、日本一のモデルタウンをめざす「戦略」は忘れてはいけないと、わが身に言い聞かすこのごろです。
むらた・まさお 1951年生まれ。1992年家庭菜園に自然農法を取り入れ、2002年からは約50アールで稲作実施。2004年には仲間とともに美山自然農法の会を設立。自然農法の会は、2006年成立した「有機農業推進法」のもと、農水省が打ち出した地域有機農業推進事業(モデルタウン)に採択された「美山町有機農業推進協議会」の構成団体でもある。2008年には同協議会の技術指導副担当に就任。現在、地域での有機農業推進に尽力。南丹市市議会議員を務めながら、市内で小売業を営んでいる。
第12回有機農業が持つ大きな可能性
第11回米づくりの流儀
第10回新規就農者が地域にカツを
第9回有機農業実施者が続々来町
第8回未来担う子どもたちとの関わり
第7回生産者支える都市交流
第6回ようこそ!美山町へ
第5回行政機関のバックアップ
第4回独自の認証制度で野菜づくり
第3回速報!モデルタウンは毎年申請
第2回米づくりにかける情熱
第1回かやぶきの里・京都美山町