金場
園井さんも元岡さんも、生産と消費の仲介という形をとりながら、実は嘉山さんが実現している”つながる”という仕組を創っているのですね。
園井
私は農業に関わっていますが、実はまったくの素人です。青春時代の19~26歳まで大阪の大きな豆腐・油揚げ工場に住み込みで働き、昼は学校へ行っていました。豆腐は当時腐りやすかったのでクレームも多く、ある時から「魔法の薬」を使い始めました。数年後、遺伝子に悪影響を与える遺伝変異性の性質を持った防腐剤であることが分かりました。知らずとは言え、多くの人に食べてもらっていた。しかも、住み込みで働いていた自分たちは一番多く食べていたのです。「俺は子どもを生める種があるのだろうか」「いつガンが発生するか分からない」と2、3年ビクビクしたことを記憶しています。
この経験を基にして活動展開では、安心して食べるもの、特に胎児を含む子どもたちの食と暮らしを基本的にレベルアップすることに使命感を持ち、目標にしました。安全で新鮮なものを新鮮な状態で売り場に届け、売る努力をします。するとそこに必ず会話が生まれます。こういうことを大事にしながら多様な流通ネットを組んでいくことをモットーにしてきました。
元岡
人を大事にする経営に取り組んできました。1人が組織を独裁していくのではなく、思いでつながっていくアメーバー経営のような形が、最も人の能力を引き出せるのではないかという思いで、ティアの家族という形でつながっています。土の「T」と命の[I]と愛の[A]をとって「土に命と愛ありてーティア」です。
昨日から学んでいるEMのネットワークもそうであるように、1人ひとりがつながって、1人ひとりが使命感を持っていくことが理想です。
比嘉
これまでのお話しで、私たちは人生をチャレンジするときの非常に重要なアドバイスをいただいたと思っています。成熟していくプロセスが感じられます。
相手のことを本当に考える。本質を見て相手のことを考える。これを持続していくと、どんどんプロフェッショナルな状況、ある意味で生き甲斐の状態に変化していきますね。
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