7月24日から26日の3日間、マレーシアのジョホール・バルでAPNAN25周年の記念会議が開催されました。APNANは1989年、タイのコンケン大学で開催された第1回自然農法とEM技術国際会議終了日に、その成果に感動した多数の参加者から、この技術をアジア・太平洋地域に広げ、貧しい農家の自立を助け、生態系を守る持続可能な自然農法を普及して欲しいという要望が出されました。
また、pH3.5以下の良質の活性液は5〜10倍にうすめて3〜4日に1回を目安に葉面散布を続けると病害虫が皆無となり、著しい増収効果とともに高品質の農産物を生産することができます。
その結果、農家は化学肥料や農薬を買う必要が無くなり、雑草もすべて地力に転換し、不耕起栽培もできるようになり、自家採取などを含めて工夫すれば経済的に豊かになり、自立が可能となります。今ではEMを国策的に活用しているタイでは、このような事例は無数に散見されます。
今回の会議には20か国、70人あまりの参加がありました。第1日目はジョホール・バルに建設中のEMモデルシティの見学です。第1期工事1,300戸のうち1250戸が完成し、学校、ショッピングモールなど、すべて建築用のEMが使われています。広々としたプールもすべてEM使用であり、耐用年数は500年以上、800年、管理をEMで行えば半永久の建築物となっています。
使用された建築用のEMは1,500トンあまり、この効果は一般用のEMの数倍にもなりますので、この地域は巨大な強烈なパワースポットとなっています。当然のことながら、このような建物に住む人々は病気になることもなく、その中心部にある大型のプールは、すでに聖水となっており、この2点だけとっても、地上天国と言っても過言ではありません。まわりの植物は植物楽園のようになっており、省エネ効果も30%以上、電化製品の機能も著しく向上します。
スティブン社長に感想を聞かれ、「私はもとより、EM関連全員を連れて、こちらに移住したいくらいだ」と話しました。誰も信じない話ですが、3〜4年もすれば、さまざまな統計数値で証明できるようになりますので、このEM建築は、未来型建築の世界基準になるものと確信しています。
第2日目と3日目は、各国のEM活動の状況とその成果報告がなされ、EMは、それぞれの国の事情に反映した形で根づいており、タイのレベルに達することは時間の問題と言えるまでになっています。米国や中国や韓国のように、大規模なプロジェクトに即応できるようになった国々、インドネシア、インド、カンボジアのように多数の人々の研修を着実に行い、公と協力しながら、国に不可欠なシステムを完成した国々、ブータンのように、農業省で学校農業プログラムを組織し、全学校でEM教育を行い、国全体をEMで発展させられる仕組みを着々と実行している国々や、マレーシアのように、官民一体となり、種々のモデルを作り、EM技術を推進する国々など、今昔の感がします。
APNANは、スタートは自然農法の普及に力点を置いてきましたが、EMの力はごみ処理、汚水の浄化、畜産分野に広がり、現在では、すべての衛生対策や建築、水産養殖へと広がり、世界のエビ養殖では、抜群の存在となっています。
今回の会議で目立ったことは、発表者に対する質問がまったくなく、その内容をすべてわかって、情報を共有するレベルに達していたことです。私は、全体総括の中で、この点に触れ、同時に全員が「地球を救う大変革」(拙著・サンマーク出版1993年)の精神を深く理解してくれていることに、あらためて感謝した次第です。
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