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「有機農業推進法」成立
国・市町村で取り組む第1歩に

国と地方自治体に、農業者と消費者らの協力を得ながら、有機農業を進める責務を課す議員立法の「有機農業推進法」が12月8日、衆院本会議にて全会一致で可決、成立された。12日の閣議を経て、15日公布、「有機農業推進法」が施行されることになる。

「有機農業推進法」は、食品規制を特徴とするJAS法に対して、農業全体を有機農業に転換していくことを主眼にした法律。具体的には、化学的に合成された肥料や農薬を使用せず、遺伝子組み換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いることをめざす。2004年7月に日本有機農業学会から提案があり、同年11月に有機農業推進議員連盟(会長・谷津義男衆議院議員、事務局長・ツルネンマルテイ参議院議員)が発足。最終的には、衆参両院161人の国会議員で構成された議連が作成した議員立法である。

同法は、有機農業の持つ多面的な機能と、安全で良質な農産物を生産できる力を積極的に評価。具体的には、法制・財政措置を課し、有機農業の推進と普及の目標を盛り込んだ基本方針を策定。これに伴い、国や地方自治体では有機農業の技術開発や普及指導、消費者との交流などの促進や調査などが行われることになる。

全国のEM活用の有機農業者からも、「ようやく、国が有機農業を認知したことになる。自給率をあげるためにも、食の安全のためにも、国あげて有機農業に取り組まなくてはならない。法律化は第1歩。積み上げてきた技術と知恵を多くに農家に伝えたい」と話す。

また、法案成立に尽力したツルネン議員は、「この法律の成立を機に全国の有機農家、意識ある消費者の支援の輪を広げ、日本の農業への意識改革ができればうれしい」と喜びを語っている。

(2006年12月14日)

比嘉教授とともに有機農業推進法の進捗状況を報告するツルネン議員(於:11月10日開催の埼玉EMサミットin戸田)
比嘉教授とともに有機農業推進法の進捗状況を報告するツルネン議員(於:11月10日開催の埼玉EMサミットin戸田)

(財)自然農法国際研究開発センター千葉農場のほ場(緑肥草生栽培実施中)
(財)自然農法国際研究開発センター千葉農場のほ場(緑肥草生栽培実施中)

日本農業新聞「有機農業推進法」成立
有機農業推進法が成立されたことが報道される。日本農業新聞平成18年12月9日付 ※クリックすると記事が拡大します


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推薦書籍 中島紀一著「いのちと農の論理」

有機農業特集 日本の農が変わる

外部リンク
ツルネン議員のHPで有機農業推進法の全文が掲載されています
http://www.tsurunen.net


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