千葉県館山市では、「安房の海を守り育む会」(石神正義理事長)が、2002年から、館山湾に注ぐ2級河川である宇田川やどんどん川にEM活性液を投入を開始。15年たった今でも毎週日曜日、休むことなく(EM活性液)と、EMダンゴを館山市内の河川への投入を続けています。EM活性液の量は年300tにもなり、市内小学校の児童とボランティアが作ったEMダンゴ25,000個も投入されています。
活動を開始した頃の館山湾は、塩素で消毒しなくては泳げないほど環境の悪い海水浴場だったといいますが、2年後の2004年に絶滅危惧種ナミノコ貝が復活し、今では、汚泥も消え、悪臭もなくなり、川の上流ではシジミ、モクズカニ、ササエビなどが復活しました。また、海のきれい具合の指標であり、小魚の生活と繁殖の場となるアマモが浜に打ち上げられます。生態系が戻るとともに現在では塩素消毒は行われていません。
石神理事長は、「今後は、EMボカシを使った農産物を生産するコミュニティ農園と実験農場をつくり、浄化活動と平行して楽しい野菜づくりに力を入れたい」と抱負を語りました。なお、この地道な活動の結果、2013年に日本で初の河川と海の浄化を具体的に行っている団体として認定NPO法人化が認められました。 【NPO法人「安房の海を守り育む会」HP】 http://npo-awanoumi.org/main/
また、成田市が主催する「米の食味コンクール」で当会理事の藤崎敏夫さんが優勝し「成田米」として販売されたり、連作障害が出るトマトが、10年以上も同じハウス内で美味しいトマトを作り続けているEM農家など、農業分野でも高い評価を得ています。EM飲料で体調を取り戻した83歳(2017年5月現在)になる藤崎昇理事長は、「成田市役所との協働で実験した馬洗池の浄化がよい結果だったので、最終目的の印旛沼の浄化に取り組みたい」と意欲的でした。 文責:小野田