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高齢化に負けてたまるか ボランティアの力
善循環の輪の集い in 成田



全国各地のEM愛用者の交流と情報交換の場となる「善循環の輪の集いin成田」(主催:NPO法人 地球環境共生ネットワーク共催:NPO法人EM成田緑の会 後援:成田市、成田市教育委員会)が先月、千葉県成田市の成田国際文化会館で開催され、およそ800人が来場しました。当日は、映画「蘇生」の上映、続いて千葉県でのEM活用事例3つが発表され、最後にEMの開発者の比嘉照夫琉球大学名誉教授が講演しました。今回の事例発表は、10年以上にわたり活動を続け、いずれも男性が中心。定年退職後、地域のために奮闘してきた親父軍団の底力の成果をどう次のミドル世代に引き渡すかが、大きな課題です。同時に生涯現役という理想の生き方をも感じられる大会となりました。


EM活性液を15年間流し続けてきた


<クリックで資料拡大>

全国的な川や海の水質悪化が社会問題になったのは、高度成長が終わった1980年代。国も有害化学物質の排出基準を設定して、工場廃水などは法律で厳しく制限され、その後の水汚染の最大の原因とされたのが生活雑排水です。有機物や洗剤などに含まれる化学物質が生活排水として自然の浄化能力を越え、分解しきれずに水が汚染されることになりました。原因は、ひとりひとりにあるという自覚のもとに全国でEMによる河川浄化運動が始まったのです。

千葉県館山市では、「安房の海を守り育む会」(石神正義理事長)が、2002年から、館山湾に注ぐ2級河川である宇田川やどんどん川にEM活性液を投入を開始。15年たった今でも毎週日曜日、休むことなく(EM活性液)と、EMダンゴを館山市内の河川への投入を続けています。EM活性液の量は年300tにもなり、市内小学校の児童とボランティアが作ったEMダンゴ25,000個も投入されています。

活動を開始した頃の館山湾は、塩素で消毒しなくては泳げないほど環境の悪い海水浴場だったといいますが、2年後の2004年に絶滅危惧種ナミノコ貝が復活し、今では、汚泥も消え、悪臭もなくなり、川の上流ではシジミ、モクズカニ、ササエビなどが復活しました。また、海のきれい具合の指標であり、小魚の生活と繁殖の場となるアマモが浜に打ち上げられます。生態系が戻るとともに現在では塩素消毒は行われていません。

石神理事長は、「今後は、EMボカシを使った農産物を生産するコミュニティ農園と実験農場をつくり、浄化活動と平行して楽しい野菜づくりに力を入れたい」と抱負を語りました。なお、この地道な活動の結果、2013年に日本で初の河川と海の浄化を具体的に行っている団体として認定NPO法人化が認められました。
【NPO法人「安房の海を守り育む会」HP】
http://npo-awanoumi.org/main/


吉高の大桜 今年も健在


桜の季節になるとEMファンなら、必ず話題になるのが、千県印西市にある「吉高の大ザクラ」。樹齢300年以上、幹回り7m、高さ15m、枝の幅30mのヤマザクラで須藤家の300坪の所有地にあります。1981年に印西市が天然記念物に指定しましたが、1990年代から樹勢が衰え始め、葉っぱだけが茂り花が咲かずに枝が枯れてしまうテングス病に罹っているため、須藤謙さん(印旛EMの会)らが「吉高の大ザクラを守る会」を2005年に立ち上げました。桜を管理する教育員会と協力して、会員が募金活動で集めた資金を元にEM活性液や全ボカシで桜の再生を目指して手入れをし、12年目の今年も桜も見事に花をつけて、多くの人たちが至福の時間を過ごしました。須藤さんは、桜だけではなく、自分も風邪ひとつひかないぐらい健康になったと話し、EMの抗酸化力を絶賛。EM飲料を入れて炊くたけのこご飯は、桜見物の来客者に好評だと報告しました。


EM活性液じゃぶじゃぶ使って


1998年に発足し、2015年にEMを活用して、生命や自然を大切にした生活環境の改善と資源循環型の地域社会づくりを目的にNPO法人化したEM成田緑の会(藤崎昇理事長)。第2日曜日にEMの学習会や活性液やボカシ、廃油石鹸・ダンゴなどの作り方の実習を行っています。年間活性液の製造量は約13tで、その半分は市内小学校17校のプールへ投入し、残りは80人の会員が使っています。会員で製造するEMボカシは、毎年、成田市の公民館祭、産業祭、障がい者施設やショッピングセンターで販売し、一般向けに「やさしいEM教室」を年5回開催し、「成田市生涯大学院」でEM栽培の普及講座も開催して、普及活動も活発に行っています。成田市では、生ごみ容器に補助制度があるため、この制度を使った市民向けの講座として人気があります。

また、成田市が主催する「米の食味コンクール」で当会理事の藤崎敏夫さんが優勝し「成田米」として販売されたり、連作障害が出るトマトが、10年以上も同じハウス内で美味しいトマトを作り続けているEM農家など、農業分野でも高い評価を得ています。EM飲料で体調を取り戻した83歳(2017年5月現在)になる藤崎昇理事長は、「成田市役所との協働で実験した馬洗池の浄化がよい結果だったので、最終目的の印旛沼の浄化に取り組みたい」と意欲的でした。
文責:小野田


(2017年5月25日)



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