炭の多様性の応用2
前号では整流炭を作る過程で、剪定クズ、オガクズ、イナワラやモミガラ、落葉等も焼いて整流灰も作り、その炭と灰に塩を等量または半量添加し、良く撹拌して塩の炭ボカシを作る方法を紹介しました。
塩の炭ボカシの効果は驚異的で、写真1 のように化学肥料以上の効果があります。同時に土は膨軟になり、雑草の発生は極端に少なくなり、病害虫も激減します。とは言っても、塩は多くなるとすべての作物にも障害が発生しますので、常に少量ずつスポット的に落すような使い方がポイントです。
すでに述べたように、整流炭は万能的な性質を持ちますので、生ごみ等の有機物を混和し、プラスチック袋等に入れ密封したまま1〜2 週間発酵させると極めて良質な有機肥料となり、これを『炭有機』と呼びます。
この炭有機は、焼き上がった炭に水分のあるEM生ごみ堆肥を混ぜるため、炭の消火と生ごみの水分調整が同時に行えることがメリットです。
写真7 は同じ要領で栽培したトマトのヒコバエ(萌芽)※です。前の株もかなり結実しましたが、炭有機の活用で根腐れせず、株出しが出来るようになりました。萌芽がなかった場所には、そのままキュウリやミヤコアズキ、オクラ等々を植え、月に1回炭有機を施用するだけで期待できる成果が上がります。この方法は根際に敷くだけですので、まさに楽々農法です。 ※ 《「孫(ひこ)生え」の意》切り株や木の根元から出る若芽。(デジタル大字泉より)
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