連載



第5回 EMでよみがえった蒸気機関車

第5回 EMでよみがえった蒸気機関車

かつて、多くの人の夢を乗せて走ったSL(蒸気機関車)。
今は役割を終えた機関車がEMでよみがえり、鉄道ファンや子どもたちに喜ばれています。
そんな貴重な遺産ともいえるSLは、D51-300機(山陽小野田市)、C12-231機(愛媛県内子町、JR内子駅前)、79642号機(愛媛県八幡浜市、王子の森公園)の3体です。

松山市在住のSL整備ボランティア、大山正風(おおやませいふう)氏に、EMで修復をお願いしたいと思ったきっかけは、愛媛新聞に掲載されたC57-44号機(通称「貴婦人」)の修復作業に情熱を燃やしていた彼の姿でした。

ちずこさんと比嘉セオリー

私と同町出身の彼は、6歳まで内子駅でSLを眺めて過ごしました。学生時代は京都で考古学を専攻し、発掘や測量の合間に福知山機関区などで機関車の整備を学びました。その後、県埋蔵文化財センターや小中学校の教員として活躍し、60歳定年で教員生活に終止符を打った後、第二の人生に趣味を生かして役に立ちたいと、放置されたSLに命の光を取り戻そうと奮闘。
すでにそのとき13体のSLの修理を行っていました。

さびだらけになったSLの老体に語りかけるように修理している彼が、その手入れに大変苦労しておられる。
私も第二の人生の幼稚園勤務を終えて、某企業のEM専属の部署で働き始めた時で、「EMでSLのさびを抑える手助けが出来るはずだ」と、その可能性を伝えるために手紙を送りました。

その手紙には、幼稚園でのEM実践が私の人生を変えたこと、JR東北新幹線の一部車両の掃除にEMが使われていること、国鉄(現JR)が機関車を洗うのに使用していたのは、シャボン玉石けんの天然油脂100%の純石けんだったこと※1をしたためました。そして、米のとぎ汁EM発酵液に一晩浸けてさびが消えた剪定バサミの写真を同封し、さらに、米のとぎ汁EM発酵液そのものも送りました。
それが、彼の心を捉えました。
※1 機関車を合成洗剤で洗うとさびてしまうため、国鉄(現JR)が高純度の石けんの開発をシャボン玉石けんに依頼。シャボン玉石けんが無添加石けん製造販売のパイオニアとなるきっかけとなった。

泡を発生しながら一晩でサビが消えた
米のとぎ汁EM発酵液に浸けると、泡を発生しながら一晩でサビが消えた

間もなく大山氏から、「内子町からの依頼を受けたので、EMによる洗浄や塗装方法と必要経費が知りたい」と連絡を受けました。
そこで、下記の内容を提案しました。

  1. SLを下洗い用の洗浄液※2で洗浄
    ※2 米のとぎ汁発酵液…1.5L、水…8.5L、シャボン玉液体石けん…70cc。
    当時勤務していた企業の社用車400台を、この洗浄液で洗車していた。

  2. 400〜500倍に希釈したEM活性液※3で仕上げ洗い
    ※3 EM・1…2L、EM・2…0.5L、EM・3…0.5L、糖蜜…7L、水…197L。
    当時、百倍利器という活性液製造装置で作っていた一次活性液。
  3. 塗料に重量の1/1000ほどのEMスーパーセラ蘇生Cを混ぜて塗装

上記の方法は資材の費用がかなり抑えられる、ということも合わせて伝えた結果、この提案が受け入れられ、D51-300号機には、仕上げ洗いと仕上げ塗装に、C12-231号機には、高圧洗浄機での下洗いからすべての作業にEMを使用しました。 この使い方の差が3年後に現れ、D51はさびを少し確認しましたが、C12は野ざらしの今でもさび一つありません。

その後さらに、9600形貨物用機関車、79642号機には、これまでのEM活用に加え私の開発したEMプリン石けんもふんだんに使われ、ピカピカになって2019年1月26日にお披露目されました。
<「SLぴかぴかになれJR内子駅」 愛媛新聞ONLINE>

すでに知っていたこととはいえ、古いものを蘇らせるEMの力に改めて感動したことを今でも思い出します。必要な方にこの情報が届きますように。

◆自称「修理・治し」鉄の大山正風氏Webサイトはこちら
【 全国保存蒸気機関車写真集」 TOP 】
内子町C12-231号機整備記録1 
D51-300号機整備状況
79642号機整備記録1

EMでお色直しをするC12-231
EMでお色直しをするC12-231


 【 EMプリン石けんの作り方 】 

■準備するもの

  • 500ccのペットボトル(丸型)
  • 50ccの米のとぎ汁EM発酵液(またはキャップ1杯のEM活性液あるいはEMW)
  • 50g(100t)のシャボン玉石けんスノール
  • 水、または、ぬるま湯
  • 長めの箸
■作り方
  1. ペットボトルに50ccの米のとぎ汁EM発酵液を入れる。
  2. 50g(100cc)の粉石けんを入れる。
  3. ペットボトルの飲み口まで水を入れ、静かに箸で石けんを浮かせる。
  4. 飲み口より水面が下がった分、水を足し、蓋をしめる。
  5. ペットボトルを横に倒し、転がしながら混ぜる。
  6. 一晩ペットボトルの上下を逆さまにして置くとゼリー状の石けんになる。
■使い方
頑固な油汚れに適量を!
洗浄後の排水は環境を汚染しません。


<ご報告>
私事ですが、この度、野本千鶴子から野本佳鈴(かりん)へ名前を改めさせていただきました。ご縁の深い方のお導きにより、人生一番伸び盛りと言われている75歳から85歳を迎えるにあたって、地球や世の中を良くしていくため、「佳鈴」と改めることで、これまで以上に大きな支えをいただけるとの事でした。
今後は野本佳鈴として地球環境の為、多くの方々の幸せな未来の為、EMさんと一緒に活動していきますので、これからも応援よろしくお願いいたします。


(2021年7月7日)



PROFILE
野本 千壽子(のもと・ちずこ)
愛媛県松山市在住。EM親善大使。Uネット愛媛県理事。EM実践女子会メンバー。
「EMスペースほしとたんぽぽ」「えひめユニバーサルビレッジ研究会」代表理事。
主な論文「生徒の心に残 る道徳の時間の創造」(文部大臣奨励賞) / 「水の利用を見直し、生徒の生活意識を深める体験学習」(東書教育賞優秀賞)
著書(ペンネーム:瀬本千壽 / せのもとちず)
「見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ」〜みすゞと歩む自分探しの旅〜
「テレパシーごっこ」
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