トップ > 有機農業特集 > トピックス
「国際有機農業映画祭2009」開催


毎年参加する人たちも多く見られた

ロビーでは関係者が出展。交流の場にも

有機農業は地域の循環で成り立つと話す発表者たち

現場で支援した経験をもつボランティアが通訳
11月27〜28日、東京・代々木にあるオリンピック記念青少年総合センターで、国際有機農業映画祭「大切にしたい暮らし」が開催され、若い世代を中心に延べ700人が来場した。この映画祭は、有機農業を広く伝えるために国内外のドキュメンタリー映画を一堂に集めたもので、今回で3回目となった。

両日で、日本やアメリカをはじめ5か国から12本の映画が上映された。終了後のアンケートでは、ソ連崩壊によって突然のエネルギー危機に陥ったキューバのドキュメンタリー映画「コミュニティの力」(2006年・アメリカ)、大規模開発と闘い都市農業を存続させた若い農場主の記録「ビヨンド・オーガニック」(2000年・アメリカ)、ダム建設のために暮らしを失われる人々の心に沿ったドキュメント「水になった村」(2007年・日本)、自然の法則に沿って土づくりを行う農民の報告「生きている土」(1982年・日本)などに反響が集まった。

1日目には金子美登さんの霧里農場での研修生たちを追った「未来を見つめる農場」の上映に合わせて、3人の新規就農者のトークセッションが行われた。それぞれの有機農業に対する思いを語り、中でも神奈川県大和市の片柳義春さんが行うCSA(地域に支えられた農業)の取り組みが、注目された。

2日目には、有機農業でグローバル化と闘うアジアの農民の姿を描いた2本の作品が上映され、アジア学院で有機農業を学んでいるラオスとタイの留学生を招き、シンポジウム「いまアジアの村では」が行われた。留学生たちは、市場経済に飲み込まれ疲弊する村で、慣行農業から有機農業に変えることで暮らしを守る農民の実情を語った。

化学農薬や化学肥料による土壌の疲弊、企業に独占される種子、グローバル化によって土地を奪われる農民の問題など、マスコミの伝える農ブームでは見えないもう1つの農の現実を伝えることによって、有機農業の可能性を再確認する映画祭となった。実行委員会では、「今後、観るだけの映画祭から参加する映画祭へ、語るだけの有機農業からつくる、食べる有機農業へ。市民がそれぞれの立場で行動するきっかけになる映画祭をつくり上げたい」と話している。

来年は下記の要領で開催される。地方での上映会を希望する場合は、同実行委員会まで。
国際有機農業映画祭
http://yuki-eiga.com/

国際有機農業映画祭実行委員会メールフォーム
http://yuki-eiga.com/postmail/pmail.html

「国際有機農業映画祭2010」
日時:2010年11月27日(土)
会 場:オリンピック記念青少年総合センター(東京・代々木)

(写真提供:国際有機農業映画祭実行委員会)

(2009/12/10)
トップページ | EMとは? | 特集・レポート | 連載 | 投稿ひろば | 用語集 | FAQ | バックナンバー | EM情報室 | リンク集 | サイトマップ

Copyright (C) Eco Pure All Rights Reserved.