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有機農業の担い手を育成
比嘉教授による「神奈川EM有機農業実践塾」公開授業


人材育成が急務と、講義にも熱が入る比嘉教授
神奈川EM有機農業実践塾(主催:NPO法人EMネット神奈川)の公開授業が、11月1日、鎌倉市商工会議所で行われ、約150人が参加した。同塾は、EMインストラクター基礎講座(NPO法人関東EM普及協会主催)の修了者を対象に実施したもので、第1期生は、4人の女性を含む17人だった。

NPO法人主催の有機農業塾は、全国でも珍しく(財)自然農法国際研究開発センターやNPO法人関東EM普及協会、神奈川県内のEMを活用している有機農家が、全面的に協力しているもの。今年1月から前半の6か月は、「自然農法の理念」「EM農業技術」などの理論の講義をし、後半の6か月は、同ネット会員の有機農業実践者の農園で実地研修を行った。今回の最終講義の講師は、名桜大学の比嘉照夫教授で、塾生だけではなく、各EMネット会員、農家、一般市民も参加できる公開授業となった。

講義に先立ち、神奈川県環境農政部副技幹・増田義彦さんと有機農業推進議員連盟事務局長のツルネン・マルティ参議院議員が、有機農業の現状について話した。増田さんは、神奈川県では有機農業推進計画を今年度中に作成すると述べ、県内有機農業の実態調査やワークショップ、計画素案に対する意見募集などを実施したと報告。ツルネン議員は、農家だけではなく、市民が土を耕すことで自給率を上げたドイツや、自身が経験した小田原市のNPO法人が管理する田んぼでの米づくりなどを例に、「誰でもどこでもできる有機農業は夢ではない」と語った。

神奈川EM有機農業実践塾を卒業し、有機農家として新たなスタート切ろうとしている石井茂雄さん
神奈川EM有機農業実践塾を卒業し、有機農家として新たなスタート切ろうとしている石井茂雄さん
また、塾生を代表して、ツルネン幸子さんと石井茂雄さんが体験発表。ツルネン幸子さんは、片道2時間かけて農家に通って得た有形無形の財産と農のある暮らしの豊かさを語った。有機農家の仲間入りを決めた石井さんは、「塾に参加しなければありえない展開だったが、これからも学びながらがんばっていきたい」と抱負を述べ、会場から激励の拍手を浴びた。

講義では、比嘉教授が「虚業の世界が崩壊し、実態をもつ経済が復活する時代がやってきた。健康と環境に役立つ農業が求められる時代にEMで社会に貢献できることは大いなる喜び」と述べ、EMの性質やEMの具体的な活用技術などを伝授した。特に「EM青草液肥」については、「草だけではなく、あらゆる有機物を循環させる方法として有効だ」と語った。

会場では、熱心にメモを取る参加者の姿が多く見られた。塾生を受け入れた農家の1人川島勝徳さんは、「たくさんの人たちに有機農業を理解してもらうことが大事。農家にとっても、様々な職業を体験している人たちと接して刺激になった」と塾の成功を喜んでいた。

第2期生は、現在募集要項を準備中とのこと。問い合わせは、0467−45−4367:EMネット神奈川事務局まで。

(2008/11/15)


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