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再びトリインフルエンザと口蹄疫について

強毒性のH5N1型のトリインフルエンザが全国的な広がりをみせています。全国各地で死んだ野鳥からH5N1型が見つかっており、過去に類例のない密度でトリインフルエンザウイルスは潜在しています。口蹄疫と同じようにトリインフルエンザやヒトインフルエンザはpH4〜4.5では数分のうちに失活してしまいますので、pH3.5以下のEMを畜舎には20〜40倍で散布し、飲料水には100〜200倍で活用すれば、万全の対策が可能になります。当然のことながら野鳥対策は徹底する必要があります。

昨年12月に韓国で発生した口蹄疫は北部地域全体に広がり、その規模は宮崎県の比ではなく、処分された家畜(牛と豚)も宮崎の29万頭に対し韓国ではすでに200万頭に達しています。宮崎県におけるEMによる口蹄疫の感染予防対策の成果については、昨年の9月には全州大学を中心としたEM関係者にも伝えられていましたが、韓国の専門家はまったく信じていなかったようです。

当然のことながら、日本の専門家は今でもEMを信じておらず、えびの市の感染防止の成功は初動の対応が良かったことと消毒を徹底したためと考えています。韓国の専門家は自分たちは口蹄疫を何度も経験しているので、宮崎のようにはならないと豪語していましたが、今回の口蹄疫は宮崎県で発生した種類と同じ感染力の強いタイプで、従来の方法では対応できないことを意味し、えびの市の場合もEMの力なしには感染を防ぐことは困難であったといえる裏付けが出始めています。

韓国のハンギョレ・サラバンの2011年1月19日のインターネットの日本語版サイトに、EMを活用した結果口蹄疫を完全に防いだという情報が発信されています。場所は口蹄疫が猛威をふるっている京畿北部地域で、韓牛150頭を養っているミヨン・イング氏の事例です。200m先の農場まで口蹄疫は広がっており、感染を拡大したと疑われる畜産糞尿処理業者がミョン氏の農場にも寄ったため、一時は殺処分の対象となっていたそうです。4回の検査の結果、すべて陰性で、また、ミヨン氏からEM活性液を分けてもらっている6カ所の畜産農家も、今回の「口蹄疫の津波」から免れていると報じています。

このほかにも、以前からEMを使っている畜産農家では、口蹄疫の感染は認められていないという情報も寄せられています。また韓国のトリインフルエンザも、かなり深刻な状況に陥っていますが、今のところ、EMを使っている養鶏場では、被害は発生していないとのことです。この貴重な情報を、より多くの畜産関係者に知ってもらいたいものです。

このような確たる情報が増えるにつれ、韓国では全州大学から宮崎県でのEMの情報を各道(県)に送られるようになり、各道(県)も積極的にEMを使い始めています。

EMによるインフルエンザ等々のウイルス対策

上記の件についてはこれまで何回も説明してきましたが、もっと具体的な使い方を教えてほしいという要望がたくさんありますので、改めてその原理を述べたいと思います。

EMがインフルエンザ、口蹄疫、各種の肝炎ウイルスやエイズをはじめ、ウイルスが原因の様々な障害のほとんどに対し、何らかの抑制効果が認められていることは、明確な事実であり、ケニアのように国の関係機関がエイズ発症対策に容認している事例もあります。

その裏付けの第一点は、EMのpHが3.5以下であり、活性液をつくる場合、糖分を10〜15%くらい多くなるように加えると、pHが2.8〜3.0となり、きわめて良質の活性液をつくることができます。ウイルスのほとんどのものが酸性に弱く、pH4.5以下では数分以内、pH4.0では30秒程度で失活してしまいます。pH3.0のEM活性液を10倍に薄めると、pHは4.0になり、100倍にすると5.0になります。

手洗いやうがいを瞬間的に行いたい場合は10〜20倍に薄めたEM活性液を手にスプレーして、全体が湿るようにまぶし、口の中にも全体が広がるように数回スプレーするだけで十分です。

外出前後に、それを繰り返しますと、予防効果は万全となります。EMのpHは低い方が効果的ですので、少量スプレーの場合は原液がはるかに効果的です。EMのニオイが気になる人は、ハーブのエキス等を加えます。またpHが3.5以下の場合は、30〜40日ぐらい同じ容器に入れて使い続けていても変質しませんが、やや変質したニオイが発生した場合は、それを捨て、容器をきれいに洗った後に、新しい液を入れて再活用するということが常識的な目安となります。この場合は、EMか黒糖を使ったEM活性液が望ましいことは、改めて述べるまでもありません。

その裏付けの第2点は、これまで明らかなようにEMには様々な抗酸化作用があり、同時に非イオン作用と触媒的にエネルギーを賦与する蘇生的な力があります。この作用は人間や他の動物や植物はもとより、食品の劣化防止と機能性の向上、土木建築物の劣化防止と蘇生化や工業資器材の劣化防止と機能性の付与、省エネ分野や静電気や電磁波の弊害防止にも幅広く使われています。

今やEMで建築した住宅に住むとカゼをひかないとか、インフルエンザにならない等々は常識化しつつあります。EM住宅でなくても、加湿器にEM活性液を300〜500倍にして、室内の空気を常時EM化すれば、人体の蘇生力も強化され、また掃除、洗濯、食器や野菜洗い、お風呂などに、黒糖でつくった自家製のEM飲料等を活用すれば、インフルエンザとは無縁な生活が可能となります。

また、シャーレの下にEMシートやEMセラミックス、または容器に入れたEMをおいて様々な培養実験を行った結果、微生物の汚染が極端に低下したり、ウイルスやガン細胞の増殖が著しく抑制されることも明かとなっています。したがってEMやEM関連の資材を使った空間に身を置くことや、EMの野菜や果物、お米、タマゴ、牛乳、お肉等々をはじめ、EMを活用した食品を積極的に活用するようになれば、ガンやウイルスや有害微生物の増殖を抑制し、望ましい健康状態を維持する体をつくることが可能となります。

EMを使ったが効果がなかったという話は、ない訳ではありませんが、私の答えは、効果が出るような使い方をしていなかったということになります。EMの活性液を100〜500倍にして手を軽くひたすだけで、除菌やウイルスの失活化に著しい効果があることは、改めて述べるまでもありません。教室や部屋の入り口に手洗いように設置したり、EMをスプレーして効果を上げている保育園は、かなりの数にのぼっています。インフルエンザ対応の医療費は膨大なものですが、EMを徹底的に活用すれば、その数値を限りなくゼロに近づけるのも不可能ではありません。

(2011年2月1日)
PROFILE
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年〜平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)、「愛と微生物のすべて」(ヒカルランド)、「シントロピーの法則」(地球環境共生ネットワーク)など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」(文芸アカデミー)を上梓。2022年(令和4年)春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章した。


 

 

 

 

飲料水には100〜200倍で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手洗い用に10〜20倍に薄めたEM活性液を

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