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EM医学の検証「体験者の事例報告2009」①

昨年EMウェルネスセンターに設立された医療法人照甦会沖縄照甦クリニックの1周年を記念し、冒頭のタイトルでの事例報告会が行われました。EMウェルネスセンターの下手にある沖縄県北中城村営の「あやかりの杜」2階多目的ホールが、立ち見席となるほどに多数の方々が全国から来てくれました。

沖縄照甦クリニックはご承知のようにEM医学を検証推進するためのクリニックです。常々述べているように私たちは微生物の海の中に生きており、その微生物が有用(善玉菌)か有害(悪玉)かによって、環境はもとより、動植物生産や人間の健康状態が決まるという微生物の生態学的原則に従っています。

EMを自然界や1次産業の生産現場や日常的な生産活動や生活の中で空気や水のごとく活用すると、私たちを取りまいている微生物環境を有用(善玉菌)な状態に保つことができます。改めて述べるまでもなく、EMは嫌気的な性格が強いため、現在の酸素分布(大気の21%)では優勢的に増えることは困難であり、放置すれば自然界では必ず少数派になり、その力を発揮することはできません。

EMの本質的な効果は、EMの酵素が作用して現れる抗酸化作用と非イオン作用と重力波と想定される三次元(3Dヘリカル)の縦波波動の複合的な機能による蘇生現象(シントロピー)によるものです。したがって、EMの酵素作用が累積すればEMは生きてなくてもその作用は残りますので、EMの生存条件を考慮せずに使い続けることが、EMの本当の効果を引き出すコツと言えます。

すなわち、効果が出るまで使い続けて、効果が現れるようになっても空気や水のごとく使い続けるとさらにレベルが高くなって、あらゆるものが蘇生的となるシントロピー現象が現れてくるということです。コンクリートや塗料にEMを封じ込めると、その酵素の触媒作用が固定されますので、EMウェルネスセンターのホテルコスタビスタのように、崩壊しかかった古い建物でも蘇生化してしまいます。この場合も日常的な掃除や水まわりの管理をEMで徹底すると蘇生現象はさらに強化され、半永久的な活用も可能となります。ホテルコスタビスタは3年半前に比べるとさらに強度は高くなり、数年ぶりに訪ねる人々を驚かせています。したがって「低温期にはEMが増えないから使わない」というのはEMの活用の原理からいえば根本的に誤った考え方であり、春夏秋冬、乾湿の多少に関わらず、EMを常に使い続けることが肝要です。

EM医学は、EMの持つ本質的な効果によって病気が発生しない環境をつくり、病気にならない健康管理を主たる目的としていますが、この原理を活用すると、不幸にして現代の医学で治療の方法がないとされる難病に対しても自然治癒力を取り戻すことが可能となってきます。

今回のEM医学の検証においては、冒頭に照甦会理事長の杉本先生から、日本の医療が病気を治すことに集中し、病気にならないことに対する医学の認識が充分でないことを、他国と比較の上で具体的な事例をあげ解説していただきました。その上で病気にならないために、本質的な対策は生命体を取りまく最も微細な生命環境である微生物相を有用な微生物(善玉菌)が占有する状態にすること、すなわち、生活環境はもとより体内の環境もEM化すべきであることを力説され、「EM医学の目標」を明確にしてくれました。

EM生活の実践

杉本先生のお話とまるで申し合わせたように、12年前から「EM生活」を徹底して実践している横須賀市の浜田利治さんの事例報告は、まさに「EM医学のめざすもの」の結論的な内容となっていました。

長男のアトピー、次男のアレルギーなどなどの、典型的な過敏症のため、ありとあらゆる方法を試みたが状況は悪化するのみという現代の常識のジレンマに陥っていたところ、EMに出会ったとのことです。

基本は良質の活性液や発酵液をつくり、掃除、洗濯、お風呂、トイレ、塗布などなど、EMを活用できるあらゆる場に使った結果、兄弟の過敏症は完全に克服できるようになり、ご自身も根本的に体質を改善した事例を楽しく報告してくれました。詳しくはEM医学国際会議の事務局から事例集として発行する冊子に譲りますが、浜田さんは様々なEMの活用経験からEM活用のエキスパートになり、今ではご自身がEMになったような状況に進化しているということです。

すなわち、すべて自己責任による「EM生活名人」となっており、安全、快適、低コストで身のまわりに起きる健康や環境問題に対し即、EM技術で解決できる匠になっていることです。私は常々、「EMの活用は楽しみや喜びを見つけ、さらに進化し楽しみや喜びを創ること」「その情報を他の人々に伝えさらにレベルの高い楽しみや喜びを切り開いていく善循環的生き方の創造である」と説明してきました。

浜田さんの報告はまさにプロフェッショナルで、クリエイティブで、独創的なものですが、この成果は五感と第六感を働かせたEM活用後の観察力と感知力によって出来上がったものです。すなわち、EMを活用する前の状況を明確化し、その後の使い方による変化を徹底して調べ、感知できるようになったということです。ご自身はもとより子どもたちのウンチと食べ物やEMXゴールドなどの飲用量との因果関係や、オシッコの味まで確認するという徹底ぶりで、各種EM関連商品の活用ぶりも名人の域に達しています。

元気はつらつ楽しそうに発表している若々しい浜田さんからは、かつて病弱であった姿を想像することは不可能であり、子どもの難疾患やアンチエイジングはもとより、高齢化にかかわる日本の医療問題に対する根本的な答えを出していると言っても過言ではありません。

(2009年7月1日)
PROFILE
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年〜平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)、「愛と微生物のすべて」(ヒカルランド)、「シントロピーの法則」(地球環境共生ネットワーク)など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」(文芸アカデミー)を上梓。2022年(令和4年)春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章した。


EMウェルネスセンター内にある「沖縄照甦クリニック」

「沖縄照甦クリニック」入口

EM技術によって蘇生されたホテルコスタビスタ沖縄

EM医学の検証「体験者の事例報告2009」で講演する比嘉教授

「EM医学の展望」と題して講演した杉本一朗医師

EM生活の実践者・浜田利治さんの報告の様子

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