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EMの万能性の再確認

この連載は2008年に始まった米国の金融工学によるネズミ講(サブプライムローン)が破綻し、世界が同時不況に陥ってしまった「この厳しい状況をどのように対処すればいいのか」ということをEMの視点から書いています。

世の中はすべて「原因と結果および調和の法則」に従うようになっていることは改めて強調するまでもありません。原因と結果は常に連鎖していますので、悪いことが起こった場合は「泣き面に蜂」と同様に次から次へと悪いことが起こってきます。

深刻な不況で人々が職を失い、極限的な生活をする状況が増えれば、衛生問題はもとより、体の免疫力も、社会の免疫力(犯罪などを含む社会悪の抑制力)も低下します。このような最悪な状態に陥ってしまいますと、単なるインフルエンザも猛威をふるうようになり、様々な悪の連鎖が起こってしまいます。世界規模という観点から、現今で最も懸念される状態はトリインフルエンザパンデミックということになります。

EMを空気や水のごとく生活化してしまえば、個々人の肉体の免疫力を強化するばかりでなく、公共の場でも、ありとあらゆる所でEMを徹底して使うようになれば、社会の免疫力も強化されるようになります。したがって現在世界中で起こっている不都合な連鎖を断ち切るためにはEMを社会化するシステムを構築する必要があります。

EMの本質的な効果は改めて述べるまでもなく蘇生の法則、すなわちシントロピーを支える抗酸化作用と非イオン作用と重力波と想定される三次元の波動作用によるものです。

この3つの作用は常に連動しており、使い続けているうちにある臨界点に達すると奇跡的な蘇生現象が現れてきます。この作用は動植物はもとより金属、コンクリート、土壌や水、空気、石油、プラスチック、放射能、化学物質などなど、この世に存在するすべてのものに波及する力を持っています。

自然界は蘇生と崩壊の平衡関係で成り立っています。地球上に存在するあらゆるものは時間の経過と共に酸化し、エネルギーを失って非秩序化(バラバラになる)し、汚染となり、滅ぶという厳然たる事実があり、法則性を持っています。この一連の流れをエントロピーの法則と称され、滅亡の法則とも言われています。

この場合、物質が酸化しエネルギーを失う段階で、イオン化(電気を帯びる)したり二次元の電磁波を中心とする有害な波動を発します。

EMを空気や水のごとく活用

このような流れの中で、EMの効果は次のようなプロセスをたどるようになります。まずEMの持つ触媒的な抗酸化作用で酸化を防ぐと同時に、すでに酸化しイオン化が進み非秩序化したものを、触媒的なエネルギー作用で元の正常な状態に戻してしまいます。

EMの触媒作用は光合成細菌を中心とする発酵微生物の持つヘリカル(コイル)、すなわち三次元構造のエネルギーの励起(れいき)現象によるものです。少々難しい話になってしまいましたが、励起エネルギーとは物質化に必要なレベルまで高められたエネルギーのことで、自然界では光合成を中心とした生体反応に限られています。

もっと簡単に説明すると、使えなくなった低レベルのエネルギーや強い汚染となったエネルギーを集約し、使えるエネルギーに転換、物質化する現象と言えます。すなわちEMを使い続けていくとあらゆるものが蘇生化の方向をたどるようになりますが、すべての汚染をエネルギー化し、そのエネルギーで物質化を促進します。この流れはエントロピーの法則とはまったく逆の流れとなっていますので、私はシントロピーの法則と称していますが、蘇生の法則ともいえるものです。

人間の健康と環境や社会に発生する様々な現象は常にリンクしています。したがって、その本質的な解決はあらゆる場面でEMを空気や水のごとく活用し、あらゆる汚染を浄化し、エネルギー化し、物質化を促進する蘇生の場を強化する以外に方法はないと言っても過言ではありません。

社会が病んだ現象は、その社会を構成する人間や環境や自然が病んでいるものとして捉える必要があります。身勝手なことばかりやってきた米国も少々反省し変わり始めていますので、資本主義は大きく変わろうとしています。くどいように強調しますが、EMを水や空気と同じようにいたるところで徹底して活用すれば、地球を救う大変革はさらに加速され、幸福度の高い社会がつくれることを再認識したいものです。

(2009年3月12日)
PROFILE
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年〜平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)、「愛と微生物のすべて」(ヒカルランド)、「シントロピーの法則」(地球環境共生ネットワーク)など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」(文芸アカデミー)を上梓。2022年(令和4年)春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章した。


全国各地で精力的に講演をする比嘉教授


掃除や学級菜園などで、EMを活用している学校が増えている

手洗いにEM石けんを使ったり、洗濯に米のとぎ汁EM発酵液を使うなど、生活の中でEMを使おう

環境浄化や福祉など、あらゆる場面で活用されるEM技術。(上)日本橋川の水質浄化のため、EM団子を投入する市民ボランティア。(下)EMボカシをつくっている福祉施設の利用者たち

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