この全国一斉のイベントのさきがけとなった「伊勢湾・熊野灘・三河湾浄化大作戦」の会場である三重県の鈴鹿市、四日市市・津市・尾鷲市・紀北町、愛知県の名古屋市では、台風の影響によるあいにくの雨にもかわらず、多くの人が参加して実施されました。
鈴鹿市会場では、10時に白子漁港近くの鼓ヶ浦海岸に地域の老人会、少年野球チームのメンバー、ボランティア団体など約70人が、EM団子とEM活性液を海に投入。EM団子を野球ボールに見立て、日ごろの練習の成果をいかんになく発揮した少年たちは、「思い切り投げられて楽しかった。この広い海がこの小さな団子できれいになるなんて、信じられないけど、本当ならばすごいね」とにっこり。一緒に参加したお母さんは、「お米のとぎ汁をEMで発酵させて持ってきました。EMの活性液は、鈴鹿市役所で無料でもらえるので、せっせとつくっています。いつもは家から流していますが、今日は特別」と話していました。久しぶりに参加したという鈴鹿市議会副議長の森しず子さんも、「鈴鹿市は10年近く、EMによる河川の浄化を続けています。確実に伊勢湾がきれいになってうれしい」と手ごたえを感じている様子でした。
津市会場の贄崎海岸津なぎさまちでは、同じく10時に「EMわくわくネット」などボランティア180人が、比嘉照夫教授と一緒に25000個のEM団子を伊勢湾に投入。午後は、三重県のメイン会場である四日市市羽津甲で、NPO法人イーエム広場や地元ロータリークラブなど約320人が、11500個のEM団子と3トンのEM活性液を伊勢湾に流しました。
一方、愛知県名古屋市熱田区にある宮の渡し公園では、大村秀章愛知県知事が参加しました。会場は、堀川の下流で東海道五十三次の「七里の渡し」があった歴史的な場所。堀川は全長16km、名古屋市中心部を流れる1級河川ですが、現在は生活排水が流れ込み、汚染がすすんでいます。当日は、NPO法人「EMあいち」を中心に堀川1000人調査隊、堀川ライオンズクラブなど約300人が参加してEM団子5000個、EM活性液2トンを投入しました。大村知事は「堀川はだんだんとキレイになっていると報告をうけている。宮の渡し公園が市民の水辺になるのを期待したい」と挨拶し、また三宅功県会議員は、昨年参加した河村市長の「今年も堀川をきれいにしよみゃあ!」との熱いメッセージを代読。会場は、大いに盛り上がりました。
「EMあいち」石田代表は、「木曽川から水を入れた後の堀川にEMを本格的に導入して今年で2年目。現在は月10トン以上、EM団子を1000個以上入れています。その結果、ヘドロやヘドロのニオイが減少するにしたがい、大腸菌数、COD(化学的酸素要求量)も減ってきました。手ごたえ十分。これから期待してください」とこの1年の成果を発表しました。
堀川1000人調査隊の参加者からは、「根本的にヘドロが分解でき、生き物が戻ってくることを目指して、隊員の数も2〜3倍になっています」との声もあり、EMへの期待の大きさが伝わってきました。
外部リンク 堀川1000人調査隊http://www.horikawa1000nin.jp/katudou/2011-07-18-emevent.htm
比嘉教授の各会場でのコメント
なお、三重県四日市市の大谷台小学校など4校の児童生徒が作った10000個のEM団子は福島県いわき市に届けられ、現地の小学生の手で海に投入されました。愛知県をはじめ各地からも、岩手県大船渡市、陸前高田市、山田町などにEM団子10000個、EM活性液7トン(7月現在)が送られました。
なお、全国の活動数は、7月末に事務局が集計し公表されることになっています。