映像を通して地球蘇生プロジェクト活動を展開する白鳥哲監督渾身のドキュメンタリー映画「蘇生」が東京、名古屋、大阪で上映中だが、5月10日にはメルパルク東京(東京都港区)でEM生活セミナー実行委員会主催による特別上映会が開催され約600人が鑑賞した。 上映後行われた記念講演会では、映画のキーワードとなる「EM」の開発者・比嘉照夫琉球大学名誉教授とEMの開発研究を進める界M研究機構の新谷正樹研究部長が地球蘇生に果たすEMの現況について話した。
白鳥監督の決断「今何をすべきか・・」 90分の上映後、舞台挨拶にたった白鳥監督は映画「蘇生」について、「地球の環境汚染に対して"微生物による蘇生"を実感し、今何をすべきかを考えてできた映画です。」と紹介した。白鳥監督は、2011年5月から短編映画撮影のため何度も福島を訪れていて、「地域社会は分断され、汚染された土は県内に異動されているだけで何の解決にもなっていない。原発作業員の労苦を思うが、それでも溢れ出る汚染水は海に流れ出ている。海洋生物の異変が世界各地で目撃されていて、アラスカの研究者は、福島原発の影響だと発信しており、"人類は地球をどこまで汚染し続けるのか"と憂いていたが、福島県飯舘村で界M研究機構が取り組んでいたEMによる放射能汚染除去プロジェクトを知って希望がわいた」と話した。 ステージから場内の観客1人ひとりに向かって説くように話す白鳥監督の言葉は、「白鳥監督の地球環境蘇生へのメッセージが力強くて感動した」(都内60代女性)としっかりと受け止められていたようだ。 ちなみに、この日冒頭で司会者が観客に挙手を求めたところ、半数はEM未経験者だった。
「微生物さま・・なくして地球再生なし」 映画では、バイオ学者・飯山一郎氏や微生物的環境技術研究所主幹・平井孝志氏、工学博士・増川いづみ氏らが取り組む微生物についての検証も取り上げ、微生物のもつ可能性を披瀝した。中でも平井氏は「この人ら(微生物)を抜いては、地球は再生しない。もともとは微生物さまの世界だった」「微生物さまは神さまです」等、平易な言葉で、独自の「自然学」を広めていることが「蘇生」パンフレットに紹介されていて興味深い。比嘉教授については、少年時代からEM開発までを回想ドラマで俳優が演じた。それまであり得ないとされていた微生物群の共生関係を確立して誕生した"EM"と開発者・比嘉教授の人となりが分かりやすく描かれていた。 そして、白鳥監督の心を捉えたのは、比嘉教授から聞かされた「見返りを求めないボランティアが世の中を変える」だった。白鳥監督は日本橋川で活性液を投入している場面に出くわしたエピソードに触れた。投入者は名古屋から早朝上京してきたボランティアだった。この時監督は編集に行き詰まっていたのだが、"見返りを求めないボランティア"を目の当たりにして心打たれたと言う。 「後からつづく子孫たちのためにも、すべての生命が共存できる地球にしていきたい。」 映画「蘇生」には、地球環境だけでなく、人類蘇生への監督の熱い想いが込められている。