駐日フィンランド大使夫妻とツルネン・マルテイ夫妻
超党派の国会議員でつくる「有機農業推進議員連盟」の事務局長として、有機農業推進法の成立に尽力したツルネン・マルテイ参議院議員が、国会議員としての功績とフィンランドと日本の友好に貢献したとして、フィンランド共和国のサウリ・ニーニスト大統領から、「獅子勲章コマンダー章」を授与されました。

2月14日に行われた叙勲式では、ヤリ・グスタフソン駐日フィンランド大使が、「日本の国会初の外国出身議員として歴史に名を刻み、また、さまざまな分野で両国の交流に大きな影響を与えた」と称えました。日本・フィンランド友好議員連盟のフィンランドの会長を務めるヨウコ・スキンナリ議員からは「日本を訪れたたくさんのフィンランド人がマルテイ氏と会うことによって、洞察に満ちた日本観を得ることができた」との祝辞が披露されました。ツルネン氏は、お礼のスピーチで「この勲章は私だけに与えられたものではない。ここにいる皆さんはもちろんのこと、私の活動を支援してくださった日本国民みんなへの勲章だと思う」と感謝の言葉を述べました。


有機農場を視察するツルネン氏
ツルネン氏は1967年にキリスト教会の宣教師として来日し、1979年に日本に帰化。その後、神奈川県湯河原町の町議会議員となり、2002年に民主党から参議院初当選。現在、日本・フィンランド友好議員連盟の会長として、フィンランドと日本の政界を結ぶ役割を担い、議員としては、2006年に超党派の議員連盟「有機農業推進議員連盟」の事務局長として「有機農業の推進に関する法律(有機農業推進法)」を成立させました。現在は家庭系食品廃棄物リサイクルを義務化する法律の制定を目指して活動しています。

ツルネン氏自身も家庭の生ごみはすべてEMでリサイクルして野菜づくりを実践し、毎日奥さんの幸子さんの手づくり「オーガニック玄米弁当」を国会に持参していることでも有名です。そうした「ルオム(フィンランド語で自然に従う生き方)」を日本に紹介した「自然に従う生き方と農法ルオム」(2010年戎光祥出版)では、日本国内の自然農法・有機農法の実践に光をあて全国ガイドブックとして活用されています。

ツルネン氏は、「これから、両国の文化交流に力を尽すことはもちろんだが、有機農業の基盤を揺るがす原発に頼らないエネルギー革命を起こしていきたい」と抱負を語っています。「有機農業は国の力、国の宝」として、日本人よりも日本人らしい感覚で新しい扉を開く、ツルネン・マルテイ氏の活躍に期待したいものです。

2013年2月22日


トップページ | EMとは? | 特集・レポート | 連載 | 投稿ひろば | 用語集 | FAQ | バックナンバー | EM情報室 | リンク集 | サイトマップ