インラック首相が浸水したドンムアン区をボートで視察し、EMボールを水中に投入したり、チットム駅前のアマリン・ショッピングセンターではボランティア延べ1万以上がEMボールをつくり、3日間でおよそ27万個が被災地に救援物資と一緒に配られている様子が報道されました。
こうした活動は各地で行われており、バンコクでも市民ボランティアが連日、EMボールづくりに精を出しているとのこと。共同通信の記事には、「日本の優れた技術のおかげで、汚水の中で暮らす多くの被災者が救われている」と語る大学生ラタボンさん(22)のコメントが紹介されていました。タイ日本人会のサイトによれば、バンコク大学で11月14日から26日まで、EMボール製造を行う予定で、ボランティアを募集しているとのことです。
タイではこれまでも、EMを活用した持続可能な環境保全型農業プロジェクトが実施されており、2004年12月のスマトラ沖地震による津波被災地での公衆衛生改善にEMが使われるなど、EM技術に対して高い評価を得ています。こうしたことから、タイ王国陸軍を中心にタイ住宅公社(NHA)や各ボランティアが、EMならびにEMボールによる水質改善プロジェクトを行っています。なお、タイ王国をあげてのこのプロジェクトには、EM研究機構の子会社であるEMRO Asia Co.Ltdが全面的に協力しており、APNAN(アジア太平洋自然農業ネットワーク)も技術支援しています。