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地域に密着した普及めざして
全国各地で「自然農法技術交流会」開催



稲の生育状況の良さに感嘆し、多くの質問が飛び交った(新潟)
(財)自然農法国際研究開発センター(以下:自然農法センター)主催の自然農法技術交流会が、京都府(7月31日〜8月1日)、福島県(8月1〜2日)、新潟県(8月27〜28日)の各会場で行われ、自然農法実施者など合計約150人が参加した。

これは、有機農業推進法の成立後、その普及のために各都道府県が、有機農業推進計画を策定し、国に提出しつつあることを受け、”地域に密着した形で自然農法の普及を”という願いのもとで行われたもの。

各会場とも、1日目は農家のほ場を視察し、2日目は技術交流会を行い、意見交換や質疑応答などを通して交流を深めた。

普及に向け情報交換



育土や除草対策などの情報に熱心に聞き入る参加者(新潟)
特に、日本有数の米所である新潟県の交流会には、水稲栽培農家を中心に約50人が参加した。

ほ場視察では、NPO法人「魚沼ゆうき」代表の山岸勝さん、数藤政信さんと、魚沼十日町有機研究会の渡辺健一さん、太田久夫さんの水田を巡った。

山岸さんは、22年前から有機農業を始め、現在、27人の仲間と約30ヘクタールの水田で実施。食品残渣を発酵処理した堆肥だけを投入し、自然環境と健康に配慮した農業の確立をめざしていることを報告した。

渡辺さんは、約1ヘクタールの水田に約100羽の合鴨のヒナを、田植えから1週間後に放すことで


栽培管理方法などの情報交換を活発に行った(福島)


有機農業モデルタウンに認定されている京都美山町も会場に
除草の手間がいらないことを紹介。10アールで約8俵の収穫を得て、通常の2倍以上の価格で販売していることを報告した。

相互交流で喜びの声

2日目の技術交流会では、水稲栽培農家7人と自然農法センター農業試験場の職員が、育土、育苗技術、肥培管理、除草対策、品質管理の項目別に発表した。 稲の収穫後に水田を耕し、入水前後にボカシ(有機物を発酵させたもの)を投入することで雑草を抑制できるが、有機肥料であっても多投せず、土の力を信じて肥培管理することが大切である、などの報告がなされた。

参加者は、「雑草に負けない稲にするための土づくりの大切さを学んだ」「試行錯誤し、積み上げてきた技術や体験を聞けてよかった」などと語っていた。

なお、9月19〜20日には静岡県の会場で同交流会が開催され、12月には熊本県で開催される予定。


(財)自然農法国際研究開発センター

(2009年9月11日)

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