枚方市は大阪市と京都市のほぼ中間に位置し、淀川の支流である天の川、穂谷川などが流れる人口40万人の中核都市。今回は、セミナースタイルでの開催だったが、予想よりも多くの申し込みがあり、会場に入れない人たちは別室のモニターでの参加となった。
午前に行われた「花のまちづくりセミナー」では、NPO法人全国花のまちづくりネットワーク会長の比嘉照夫名桜大学教授が、「環境にやさしい花のまちづくりの進め方」について講演。その後、循環型の花づくりで数々の賞に輝く阪南市の高橋妙子さんと、ボロ(馬糞)を堆肥にして花を飾るホース・フレンズ事務局の理事長の芦内裕実さんと、穂谷自然園の上武治己さんが事例発表を行った。
午後から行われた「善循環の輪大阪inひらかた」では、地元のボランティア3団体や大阪湾再生に取り組んだ大阪漁協、EMの情報発信地として活躍する企業が活動発表をした。いずれも、地味な活動ながら市民の底力と層の厚さを感じさせた。
講話要旨 「花のまちづくりinひらかた」での比嘉教授講話
事例発表要旨 「小さなスペースをおしゃれに飾る花づくり」 高橋妙子(阪南市)
「馬を介した花のある地域社会の明るい未来づくり」 ホース・フレンズ理事長 芦内裕実・穂谷自然園 上武治己(枚方市)
比嘉教授コメント 高橋さんの花づくりは、すでに芸術のレベルに達している。高橋さんを目標に皆さんも精進してほしい。ホース・フレンズ牧場の事例は、やっかいな馬糞が地域のプロ農家の手を借りれば、素晴らしい堆肥になるという好事例。さらにボランテイアが、花づくりに協力して、癒しの空間づくりに参加し、まちづくりに貢献したという連携は素晴らしい。
「善循環の輪大阪inひらかた」での比嘉教授講話要旨
淀川や日本橋川などは、多くのボランティアの手でキレイな川に蘇っている。世界でも、8月8日にマレーシアのペナン市で120万個のEM団子が2万5千人の市民によって川に投入する大イベントが行われた。こうしたうねりが、高まるのを期待している。
講演要旨 医療法人「照甦会」沖縄照甦クリニック医師 田中佳
未来のためには若い人を元気にしなくてはいけない。そのためには、①とりいれた栄養を上手に使う必須アミノ酸などの代謝物質を摂取すること、②農薬を使わない野菜や果実を食べること、③トランス脂肪酸の多いファーストフードは避けること。食べ物のみが、血や肉となるので、食材の質が健康の決め手である。その中心は細胞が酸化しない生活形態への転換なので、EM生活をしてほしい。
活動報告要旨 「EMで野菜づくり」じねんの会会長 山本次作(交野市)
「枚方市の地産地消のモデルづくり」穂谷自然塾代表 谷崎利男(枚方市)
「枚方市の生ごみ堆肥化事業」エコ・スマイルひらかた代表 吉田忠雄(枚方市)
「淀川のシジミ漁業」大阪市漁業協同組合漁場環境委員会委員長 北村光弘(大阪市)
「EM効果でプラスチック革命」㈱ホワイトマックス代表取締役 増本勝久(枚方市)
比嘉教授コメント要旨 EMを薬のような使い方をしないことをもう一度確認し、自分なりの扱い方を工夫してEMの可能性を引き出してほしい。淀川の浄化活動は、EMが本格的に河川浄化に効果があることを示す原点的な事例。日本各地でボランテイアによる川への一斉EM団子投入など、楽しいイベントができるとうれしい。その日も近いと思っている。