20年前には日本一汚いという不名誉な形容詞がついていた三河湾。今では絶滅の危機があると言われるスナメリ(小さなイルカ)も復活し、美しい湾を取り戻している。この水質改善の取り組みは、湾に流れる矢作川沿いの額田地域からのEM浄化活動に端を発する。以来、旧足助町など町ぐるみ地域ぐるみの市民ボランテイア団体が続々と誕生し、EM活性液やEM団子を使うことで、奇跡的な水質改善に成功した。
会を共催した三河湾市民塾代表の三浦進さんは、「7年前、子どもたちを川の学校で遊ばせようとしたが、悪臭で叶わなかった。それからEMを使い始めたが、継続することで川がキレイになり、天然うなぎも復活した。愛・地球博にも参加して世界に発信することもできた」と感無量で発表。続いて、岡崎市立福岡中学校教諭の篠原正樹さん、豊田市足助区の金田公一さん、豊田市上郷地区の岡田隆由さん、半田市の「湾・ワン・市民塾」竹内睦治さんが、事例発表を行った。
市民の手による水質改善
最後に比嘉教授が、「水質汚染の場合、全体量の1万分の1のEM活性液を投入することが目安。汚染度によっては千分の1。当たり前ながら効くまで使えが原則。10年間で三河湾をここまでキレイにしてくださった皆さんに心から敬意を表したい」との感謝の言葉を関係者に送った。