堆肥化協会は、生ごみの分別・堆肥化の推進と、有機農作物の普及を目的に、市民と生産者、学者、研究者などによって1993年に結成された。今までに、実践交流会や講演会、出版物の刊行、堆肥化資材の開発などを行ってきた。特に毎年開催している「生ごみリサイクル交流会」では、最新事例を学ぶ機会として全国から約500人が集まり、今年8月28日の開催で15回目を迎える。
レセプションでは、NPO法人「NPO緑の会」の恒川さんやJR東日本関連企業の株式会社日食エステートの黒田さん、町田市ごみゼロ市民会議の渋谷さんらが自らの取り組みを含め挨拶。恒川さんは、取手市でEMを活用し約1000世帯の生ごみ堆肥化事業に取り組んでいることを話し、黒田さんは、JR東日本関係の食堂などから出た生ごみを堆肥化し野菜づくりに取り組んでいる現状を報告。渋谷さんは、市と市民が協力して町田市41万人の生ごみ堆肥化に挑戦する決意を語った。参加者たちは、15年に亘る地道な活動を振り返りつつ、資源循環型社会づくりに力を合わせることを確認し合った。
レセプションに先立ち、毎日新聞記者の小島正美さんが「農作物大量廃棄の恐れー残留農薬規制のポジティブリスト」と題し講演。不二家事件や鳥インフルエンザ問題など、身近な話題を記者の立場で解説。法の矛盾やメディア報道の過熱により、食べられるものまで廃棄されている現状を憂い、「消費者団体は情報に振り回されずに、正しい物の見方をしなければならない」と訴えた。