こうした先が見えぬ現状の中で、“生産者も流通業者も消費者も、みんな笑顔で暮らしていけぬものか”“自然の理に適った方法で低コスト化を計れぬものか”と、訴え続ける生産者がいる。青森県の稲作農業の発展に功績のあった個人・団体を表彰する、県内稲作農家の最高栄誉である田中稔賞の今年度受賞者に選ばれた、青森市浪岡に住む福士武造さんだ。
福士さんはこの栄誉ある賞を受賞しても表情を緩めない。これからのこの国の農業のみならず、この国の在り方そのものはどうあるべきか考え続けている。
福士さんは、生産者独自の力で、圃場を生産性の高いものにできる基盤整備と、それをベースにした栽培工程、「地下かんがい農法」を発案した。基盤整備といえば本来、膨大な時間とお金、地域住民の動きがあってできるもの。それを福士さんは、自分の圃場すべてを自己資金でやってきており、特許という形で保持しながらも特許料をもらわずに、要望があれば各地に足を運び、その施工法を指導してきた。
「地下かんがい」とは、地中にある水の通り道の暗渠に、灌漑水を注入し、作土層まで地下水位を上昇させ、作物の根域に必要な分だけ水を効率よく供給できる仕組み。これにより、作物に合わせ、地上部から地下部まで水位調整が容易にコントロールできる。 今後の農家・農業・農村のために、考えに考え抜いたアイデアであるがゆえに、その効果は数多い。以下に挙げてみる。
【施工することで何が変わるか】 1、短時間での給排水が可能になる 2、水分の条件の変化で土中環境が飛躍的に高まる 1年ごとに水田(湿)から畑(乾)に変わることで、そこに住む微生物の環境が変わり、生きられなくなった微生物や有機物が養分に変わる。かつ乾くことと地下にある水分を求めることで作物の根も深く広く入っていき、根の量が増えることで、微量であるが必要不可欠な養分(=微量要素)を取り込むことができ、病害虫にも負けない強く健やかな作物に育つ。
1、短時間での給排水が可能になる
3、気象条件に左右されにくい機能性の高い圃場に変わる 【何ができるか】 1、田植えいらずの直播き(じかまき)に取り組める
【何ができるか】
1、田植えいらずの直播き(じかまき)に取り組める
①排水条件の変化と、地下からの入水が可能になったことで、直播きの自然の理に適った無理のない生産ができ、大幅にコストを下げることができる ②播種床の条件、排水の条件が整えば、代かきいらずの完全不耕起栽培も可能(写真左) ③段階を踏めば直播きの自然農法、有機無農薬栽培も可能(写真右)
2、排水が格段に良くなり、作業性が向上する ①作業全般の労働疲労の軽減 直播きになれば苗づくりが不要になり、田植えしたり、代かきという田植えのための整地作業時に機械から降りて泥んこの中をスコップで手直しする必要がなくなる。その他「ぬかるみ」が乾けば乾くほど、「歩く」ことをはじめさまざまな作業で身体にかかる負荷が少なくなくなる。
②特別な技術がなくても機械操作が容易に習得できる 舗装された道路を走るときは最低限の技術と注意力で操作できるが、泥道やでこぼこの砂利道などの悪路を走るにはハンドルの切り方やアクセルの力加減等、経験による技術が必要。同じように、地下かんがい法の田んぼは急速排水ができるため舗装道路のように乗用車やダンプが走れるようになり、初心者でも容易に操作ができるようになる。
③人にも機械にも、田んぼにも環境にもやさしい技術 ①②の効果により、作業労働時間が短縮でき、作業効率が良くなることから作業機械の耐久性や燃費も良くなり、環境負荷低減、作業上に起こりうるトラブルや機械の破損故障の危険性もかなり少なくなる。つまり人にも機械にも田んぼにも環境にもやさしい。
3、稲作農地の畑地化が容易にできる ①年間を通して管理が必要な、明渠(めいきょ・田んぼの周りに掘る排水用の溝)を掘る必要も直す必要もなくなる ②気象条件、排水不良によるリスクを下げられて、作物栽培の種類の選択幅が広がる ④少量多品目栽培でリスク分散、多角的な経営も可能
4、稲作と畑作の1年ごとの輪作が可能 ①特に稲と大豆との相性が良いことに着目
②輪作することで、連作障害が解消され、農薬使用回数を極限まで減らせる ③越冬する害虫のサナギ対策も、翌年の田から畑、畑から田の転換による環境変化 によって処理できる ④福士さんの圃場では現在まで稲、大豆ともに無防除で対応している
5、大豆との輪作で土壌が肥沃になり、翌年の稲の肥料が減らせる ①地下かんがい農法によって、大豆の水を求める根の力、根粒菌の力を最大限に引き出。 ③地下かんがい農法での大豆栽培により、作土層が自然に深く形成され、稲も大豆も健やかに育つ土台ができ、増収につながる
6、有機資材によるガス湧きの解消で健康な土づくり ①有機物の分解が早まる ガス湧きは、未分解の有機物が分解過程で許容を超えた酸欠状態になると起こるが、地下かんがい農法により圃場が改善したことで、早いうちに乾いた状態でワラのすきこみができるようになり、有機物の分解が早まり健康な土づくりができる。
②健康な土づくりが健康な作物を生む ③ガス湧きの解消に伴い、鶏ふん等安価で栄養バランスの良い有機質の資材が使えるようになり、化学肥料との置き換えをしていくことで、自然農法、有機無農薬栽培、環境保全型農業への移行を図ることができる
7、畑作物との1年輪作で、環境変化(田⇔畑)が起こり雑草の発生を抑制できる ①田んぼに生える雑草は水中で生きられるが、畑に生える雑草は水中では生きられないため、雑草が軽減、生育も抑制される (一部、田にも畑にも生える雑草ものもある) ②除草剤の使用回数を減らせる
8、自然農法、有機無農薬栽培、環境保全型農業への移行がスムーズにできる
9、畑作物との1年輪作により、品種の交雑の防止ができる ①主食用米と飼料用米の対策にも 前年度に飼料用米を作付けした田んぼに、今年度は主食用米を作付けしようとしたときに、飼料用米として作付けした品種のこぼれた種が、主食用米と混ざって発芽してしまい、品種の交雑が起こって出荷できないか、すべて抜き取らなくてはいけないケースにも対応。飼料用と主食用の栽培の間に畑作を挟めば、この交雑を防ぐことができる。今後、飼料用米の作付けが増えていくことからこのような対策も有効。
10、平場の大規模農家から中山間地の小規模家族経営の農家でも取り組める ①中山間地・耕作放棄地・担い手不足・高齢化・食糧自給率・国内全体における自然農法、有機栽培の割合アップなどの問題解決につながる ②高度な技術がなくても、新規就農でも、高齢(例えばリタイア後)でも取り組める
11、レーザーレベラー等大型機械を利用せずに、従来通りの均平作業でも、直播きに取り組むことができる ①圃場に凹凸があると、水が浅いところ深いところができ生育ムラが起こり、雑草も生えるため圃場の均平度が重要になる。レーザーレベラーは1haの大きな圃場全体を4〜5cmの凹凸という高度な均平におさめる大型機械だが、それらの大型機械を利用しなくても、今までに挙げた地下かんがい農法による効果の組み合わせにより、生育ムラ・雑草問題等に対応し、従来通りの均平作業で直播きに取り組むことができる。
田畑が田畑であり続けるために −10年先、20年先の将来を考える− 上記に列記した効果に、誇張表現は一つもない。神話とさえ言われる水田における有機栽培の規模拡大さえも見えてくる。数千年前より先人たちが守ってきた田を、次世代、そのまた次への世代へとつないでいくために、戦後の食糧難から農地解放、増産運動、食管赤字、減反、生産調整と激動の時代を生き抜き、観察と研究を重ね、実証し続けてきた福士さんの思いが詰まっている。 なぜ、田畑が田畑であり続ける必要があるのか。なぜ、農家が年を重ねてもなお、人によっては年金を注ぎ込んでまでも、田畑を耕すのか? (農家の平均年齢は約65歳。米農家においては70歳にまで引き上がる)。福士さん本人に伺った。 「ご存知の方もいるかも知れませんが、田畑は単に食料を生産するためだけのものではありません。いろいろな機能を持ってくれています。山から湧き出た水は川へ、またはため池やダムへ、そこから田畑へ、また川へ、田畑へ、そして海へ流れるまでに、血管のように太く細く、横や地下へ。いろんな場所に行き渡ることで、農業用水・生活用水として利用され、川の流れを安定させています。時間をかけて除々に下流に流すことによって洪水の発生を防止・軽減する働きがあります」 「特に中山間地で見られる棚田は、雨水による急激な地下水位の上昇を抑え、地すべりなどの災害を防止しています。また、田畑で栽培される作物が蒸発散によって熱を吸収し、気温を下げる働きもしています。水田では水面からの水分の蒸発もあります。こうしたことから逆に、アスファルトやコンクリートで固められた都市部に、ヒートアイランド現象が起こる理由がわかると思います。自然とのバランスを考え、適切に持続的に管理される中で、生き物のサイクルがつくられ、多様性が生まれ、維持されていくのです」 「都会の生活の中で失われつつある日本の年中行事や祭事のほとんどが、農村に昔から伝わる豊作を祈る祭事に由来しています。田畑が維持されることで、文化が伝承され、みなさんが本能的に“いいなぁ”と思う癒しや、安らぎをもたらす農村の景観が守られていきます」 「日本各地域で気候がそれぞれ異なりながらも、先人たちは田畑を食糧としての価値だけでなく、風土として、さらには信仰にもつながるお金では買えない暮らしの豊かさとして、守ってきたのです。だからこそ、田畑は田畑であり続けなくてはいけないと思いますし、3000年も前から私たちご先祖が守ってきたと思うのです」 「さらには、この田畑でさえ、循環の一部に過ぎないことをよく覚えておいてくれるとうれしいです。山から川へ流れ出た恵みを田畑が受け止めて保水し、海に栄養を流している。そして、魚を食べた鳥や川を上る魚たちが、陸や山へ栄養を運んでいく。この循環の中に生きる私たちにとって、どれも大切にしなければいけない仲間たちです。もっと大きな循環で見れば、海で蒸発した水蒸気が雲になり、再び恵みの雨になる。時には悲しい被害を生んでしまう雪や台風や雷だって循環の一部。もっと言えば、太陽も月もそうでしょう。特に遠くにあるものやいつもあるもの、気体のような目に見えないものは人間本位に考えることで忘れがちになってしまいますが、すべて循環の一部であり、今この時も循環し続け、これからも循環していくためには、欠けてはならない仲間なのです」 日本の国土の7割が山間部 福士さんは、要望があれば「地下かんがい農法」の施工のために、自分の足で現地に赴き、直接指導する。現在、国内10数か所を回っている。条件の良い平地から不利地の山間部、それぞれ共通する部分もあれば、土質、排水条件さまざま違う部分もある。その中で、中山間地の現状に、日本の循環のバランスの崩れを感じている。 「特に私は『地下かんがい農法』に取り組んでもらうために、いろいろな場所へ呼んでいただき、行かせていただいた中で、循環の中の頂点にある山の機能・役割が失われているなと感じてきました」 同じ場所を違う角度から撮ったもの。豊かな田舎の風景も、人の気づかぬうちに荒れていく 「私たちの住むこの国の7割が山間部です。循環から考えれば、かなり重要な役割を担っていることはわかってもらえると思います。田畑はもちろん、昔の人々は山と共生し、文化を培ってきました。それらの山は里山と呼ばれ、山を共有地として村全体で力を合わせて管理し、手入れをしながら、薪や炭、腐葉土や山菜などの山の恵みをいただいてきました」 「しかし、時代が進む中で、経済が成長し、生活が驚くほど便利で豊かになり、人口も増えていくと、その分必要な木材を得るために大規模な伐採が行われるようになりました。その後も効率を高めるために成長サイクルの早いスギなどを多く植林。木材の輸入自由化で安い製品が大量に輸入され、国産品は競争力を失い、林業の後継者不足に陥り、手入れの行き届かない状態になりました。これが循環の中の大切な一つである森林の保水能力を低下させてしまいました。みなさんの目から見れば、スギ花粉症の蔓延の原因にもなっています。これも経済効率を優先させた中での悲しい現実・結果です」 「林業も農業も高齢化し、担い手不足が叫ばれています。実際、私の近所の農家でもやめる人が出てきました。とても悲しいことです。さらにこれから農地の受け手になっていく大規模農家でさえも、今回の米価下落によって規模拡大できずにいます。山でも田畑でも、放棄が始まれば、循環の中の一つが崩れ、後々に問題が現れてきます。それを取り戻すためには、また人手と時間とお金が必要になるのです。結果、効率も悪くなります」 循環の中で自給することの意味
上記に列記した効果に、誇張表現は一つもない。神話とさえ言われる水田における有機栽培の規模拡大さえも見えてくる。数千年前より先人たちが守ってきた田を、次世代、そのまた次への世代へとつないでいくために、戦後の食糧難から農地解放、増産運動、食管赤字、減反、生産調整と激動の時代を生き抜き、観察と研究を重ね、実証し続けてきた福士さんの思いが詰まっている。 なぜ、田畑が田畑であり続ける必要があるのか。なぜ、農家が年を重ねてもなお、人によっては年金を注ぎ込んでまでも、田畑を耕すのか? (農家の平均年齢は約65歳。米農家においては70歳にまで引き上がる)。福士さん本人に伺った。
なぜ、田畑が田畑であり続ける必要があるのか。なぜ、農家が年を重ねてもなお、人によっては年金を注ぎ込んでまでも、田畑を耕すのか? (農家の平均年齢は約65歳。米農家においては70歳にまで引き上がる)。福士さん本人に伺った。
「特に中山間地で見られる棚田は、雨水による急激な地下水位の上昇を抑え、地すべりなどの災害を防止しています。また、田畑で栽培される作物が蒸発散によって熱を吸収し、気温を下げる働きもしています。水田では水面からの水分の蒸発もあります。こうしたことから逆に、アスファルトやコンクリートで固められた都市部に、ヒートアイランド現象が起こる理由がわかると思います。自然とのバランスを考え、適切に持続的に管理される中で、生き物のサイクルがつくられ、多様性が生まれ、維持されていくのです」
「都会の生活の中で失われつつある日本の年中行事や祭事のほとんどが、農村に昔から伝わる豊作を祈る祭事に由来しています。田畑が維持されることで、文化が伝承され、みなさんが本能的に“いいなぁ”と思う癒しや、安らぎをもたらす農村の景観が守られていきます」
「日本各地域で気候がそれぞれ異なりながらも、先人たちは田畑を食糧としての価値だけでなく、風土として、さらには信仰にもつながるお金では買えない暮らしの豊かさとして、守ってきたのです。だからこそ、田畑は田畑であり続けなくてはいけないと思いますし、3000年も前から私たちご先祖が守ってきたと思うのです」
「さらには、この田畑でさえ、循環の一部に過ぎないことをよく覚えておいてくれるとうれしいです。山から川へ流れ出た恵みを田畑が受け止めて保水し、海に栄養を流している。そして、魚を食べた鳥や川を上る魚たちが、陸や山へ栄養を運んでいく。この循環の中に生きる私たちにとって、どれも大切にしなければいけない仲間たちです。もっと大きな循環で見れば、海で蒸発した水蒸気が雲になり、再び恵みの雨になる。時には悲しい被害を生んでしまう雪や台風や雷だって循環の一部。もっと言えば、太陽も月もそうでしょう。特に遠くにあるものやいつもあるもの、気体のような目に見えないものは人間本位に考えることで忘れがちになってしまいますが、すべて循環の一部であり、今この時も循環し続け、これからも循環していくためには、欠けてはならない仲間なのです」
日本の国土の7割が山間部
福士さんは、要望があれば「地下かんがい農法」の施工のために、自分の足で現地に赴き、直接指導する。現在、国内10数か所を回っている。条件の良い平地から不利地の山間部、それぞれ共通する部分もあれば、土質、排水条件さまざま違う部分もある。その中で、中山間地の現状に、日本の循環のバランスの崩れを感じている。
「特に私は『地下かんがい農法』に取り組んでもらうために、いろいろな場所へ呼んでいただき、行かせていただいた中で、循環の中の頂点にある山の機能・役割が失われているなと感じてきました」
「私たちの住むこの国の7割が山間部です。循環から考えれば、かなり重要な役割を担っていることはわかってもらえると思います。田畑はもちろん、昔の人々は山と共生し、文化を培ってきました。それらの山は里山と呼ばれ、山を共有地として村全体で力を合わせて管理し、手入れをしながら、薪や炭、腐葉土や山菜などの山の恵みをいただいてきました」
「しかし、時代が進む中で、経済が成長し、生活が驚くほど便利で豊かになり、人口も増えていくと、その分必要な木材を得るために大規模な伐採が行われるようになりました。その後も効率を高めるために成長サイクルの早いスギなどを多く植林。木材の輸入自由化で安い製品が大量に輸入され、国産品は競争力を失い、林業の後継者不足に陥り、手入れの行き届かない状態になりました。これが循環の中の大切な一つである森林の保水能力を低下させてしまいました。みなさんの目から見れば、スギ花粉症の蔓延の原因にもなっています。これも経済効率を優先させた中での悲しい現実・結果です」
「林業も農業も高齢化し、担い手不足が叫ばれています。実際、私の近所の農家でもやめる人が出てきました。とても悲しいことです。さらにこれから農地の受け手になっていく大規模農家でさえも、今回の米価下落によって規模拡大できずにいます。山でも田畑でも、放棄が始まれば、循環の中の一つが崩れ、後々に問題が現れてきます。それを取り戻すためには、また人手と時間とお金が必要になるのです。結果、効率も悪くなります」
循環の中で自給することの意味
「私が大豆を育ててみてわかったことは、大豆は根粒菌と共生し、その環境に順応し、力を合わせてさらなる循環を生み出す、私たちが見本とするべき生きる力を持った尊敬すべき素晴らしい作物です。米が余ってしまう現状下において、田んぼでは大豆をはじめとした米以外の作物をつくることが求められています。寝ても覚めても、このことのためにどうにかできないものかと考えてきた私の『地下かんがい農法』は、農家のためでもあり、みなさんのためにもきっと役に立てる方法だと思うのです。わたしたち農家は田んぼで、みなさんにはこの田んぼの縮小版を大豆の鉢植えとして取り組んでもらおうと、今、考えています。これはぜひみなさんで一緒にやりたいなぁ」
福士さんは今年の春で78歳になる。それでも考えることは将来のことだ。
「これを読んでくださっているみなさん、私たちに何ができるかを一緒に考えさせてください。10年先、20年先の将来、また、子どもたちの未来をどう考えるか。農家も加工業の方も届ける方も食べる方も、年齢も職業も地位も関係なく、みなさんと一緒に考えさせてください。いつでもそんなお話ができる機会を私は待っています。どうかよろしくお願いいたします」
一つの思いが通じ合うまで、福士さんは今日も日本の農業を思う。 少しでも多くの人に、この思いが届くことを祈っている。
福士 武造 昭和12年4月1日生まれ 77歳 青森県青森市浪岡大字郷山前地区在住 昭和30年 当地で農家を始める 昭和60年 自然農法に取り組み始める 平成 6年 有機栽培に取り組み始める 平成10年 独自に考案した地下かんがい農法に取り組み始める 平成13年 水稲において有機JASの認証を受ける 平成20年 地下かんがい農法で特許を取得(企業の独占を防ぐため) 平成21年 全国環境保全型農業推進コンクール優秀賞 同 年 全国有機農業推進委員会会長賞 平成22年 青森県「攻めの農林水産業」最優秀賞 同 年 新嘗祭にて献穀 平成24年 映画「天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”」出演 平成26年 青森県稲作農家の最高栄誉「田中稔賞」受賞 平成26年度経営面積 (数字はおよそ) 米 12ha(うち有機4.5ha、残りは県の特別栽培レベル) 大豆 6ha(うち有機0.6ha、残りは県の特別栽培レベル) りんご 0.3ha(県の特別栽培レベル)
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