岩井さんのグループが除染活動を行っているのは、宮城県と福島県の県境にある「松坂峠」。自然に学ぶ酒造りを目指している千葉県の寺田本家の山林(丸森町内)の一部と、現在は休耕中の自社水田を除染しています。線量は平均で0.8〜1.0マイクロシーベルトくらいと、かなり高い汚染地区です。約1haの敷地に11月16日、EM活性液5t、米ヌカペレット750kg,12月3日、EM活性液を10tまいた区域内8か所(無処理区1か所)で放射線量を測定したところ、無処理地区の減少率は8%であったのに対して、EM処理区では最大64%も減少するという結果が出ました。
会津若松市 渡部政子さんの報告 幼稚園や保育園の除染活動
EM活性液と有機資材の組み合わせ
活動を始めるにあたり、簡易のEM活性液の装置を15万円ほどで購入して活動を開始。「畑(1反)にまいたときも0.25マイクロシーベルトから段々と減少した。最初は毎月2回ジョウロでまいていたが8月頃には噴霧器を購入して散布した。作付けしているところは500倍、していないところは100倍、もしくは20倍の濃度でまいた」。
「日の当たらない苔が生えるところが、放射線量が高い」と教えてもらい、自分のところも測ってみたところ、0.6マイクロシーベルトあり、そこにEM活性液とボカシを混ぜてまいたところ、一時なぜか0.75マイクロシーベルトに上がってしまいましたが、1か月後には0.15マイクロシーベルトにまで下がったということです。
2月現在の自宅の庭・畑の放射線量は0.1マイクロシーベルトで、会津若松の平均的な線量と変わりありませんが、「1か月や2か月でのスパンではなく、2年3年で見ているので、これからもまき続けようと思っている」と、長期戦で取り組むと語りました。
川崎市 金子慈教さんの報告 家族を守れる可能性が出てきた!
住まいのある神奈川県川崎市は、福島原発から約230km。米のとぎ汁EM発酵液にEM3を加えて、pH3.1前後になった活性液とEMセラミックスを家のまわりにまいた結果、10月末0.1マイクロシーベルトが11月13日には0.07マイクロシーベルトへ減少したと報告しました。
その後、小型シンチレーターではγ(ガンマ)線だけしか測れないことが判明したため、ストロンチウム90が9月に福島から離れたところで検出されたことをきっかけに、α・β・γ対応のガイガーカウンター(インスペクター)を購入。特に気をつけなければいけないβ線が届く最大距離は、ストロンチウム90が地表から約146cm、セシウム137は約134cm、(ヨウ素は約169cm、セシウム134は約189cm)と、子どもの身長ぐらいになっています。「家の中に関してはEMで掃除をしていたせいか、β線はほとんど検出されなかった。外は0.1マイクロシーベルトのγ線が出ているのだからβ線もあるだろうと土を剥ぎ、家のベランダ(マンションの4階)で実験をしてみた」といいます。
近所の公園の土壌にEM活性液を散布したり、EMセラミックスを四方にまいたり、活性液を40℃に温めてからまいたりといろいろ工夫して実験してみた結果は、セラミックスをまいたときと、EM活性液を温めてから散布した方法の減少率が高かったそうです。
また、車のエアコンの吹き出し口に温めたEM活性液とEMセラミックスを散布した結果、やはり減少傾向が見られ、自宅玄関先のアスファルト(ホットスポット)でも、減少という結果が出ました。「なによりセラミックスを四方にまいたときの減少傾向が目をみはるもので正直驚いた」そうです。
どの場所でも、EMを用いるとα・β・γ線共に安定的とはいえないがゆっくりと放射線カウントのピークが減少していきました。「β線の射程距離は大人にとっては防護できる距離にあるが、子どもには心配。玄関先のホットスポットでは子どもを走らせて学校に行かせている」ということでした。最後に金子さんは、「放射線はEMで減らせると確信した」と結び、EMをまいてみる価値は大いにあると報告しました。