持続可能な村づくり
「地球環境と生物多様性が守られる持続可能なコミュニティ」の実現を目指したマサチューセッツ工科大学(MIT)の故正木一郎教授。正木先生がEMに関心を寄せたのは、2013年第1回ユニバーサル国際会議でEMの開発者・比嘉照夫氏がマレーシアのジョホールに完成したEMエコシティの発表でした。正木先生は、この構想の成功の鍵はEMのような微生物にあると確信されたそうです。そして、先生の遺志を受け継いだEM愛用者の皆さんが、その実現にいち早く動きました。NPO法人地球環境共生ネットワーク(http://www.unet.or.jp)略称Uネットでは令和3年度からユニバーサルビレッジモデルづくりプロジェクトを募集していました。 そして、全国各地の10チームが、EMの技術を使って自然と調和した幸福度の高いコミュ二テイを目指し活動を開始しています。(2023年2月現在)。
耕作放棄地をEMでエコビレッジに
その中でいち早くこの事業に手をあげたのが一般社団法人「えひめEMホシとタンポポ」です。拠点は愛媛県東温市、四国霊場石鎚連峰の裾野にあります。2023年のはじめ、農園で歓声が上がりました。3年かがりで整備してきたユニバーサルビレッジに看板が立ったのです。 「日本にはいたるところで耕作放棄地が増えていますよね。しかも今までとはレベルの違う環境汚染が広がっている。これを解決するには素粒子である重力波とつながる微生物の力だ=EMと言い切っていただいた正木先生とEMの開発者の比嘉先生の思いを形にしたい」と同会代表の野本ちづ子さんが決意を話します。
野本さんはEMの経験をこの事業に集中しようと農地1000坪を借り受けました。資金はクラウドファンテイングとUネットの助成金です。この呼びかけに答えたボランティアが全国から集まり、その人数は1年半で500名にのぼるということです。
整備の過程をざっと記すとこうなります。
全国からのボランティアの手で
この日、2023年初めてのワークショップではビレッジのシンボルとなる花壇と果樹園の植え込みを行いました。山形県長井市のガーデナー遠藤かつゑさん(下写真右から2番目)が手がけます。遠藤さんが花壇のデザインを即座に決めて花苗を植えていきます。ボランティアが遠藤さんの話を聞きながらテキパキと手を動かし、直径10mの花壇が出来上がりました。遠藤さんの花壇は宿根草がメインで季節ごとの1年草がそのまわりを彩ります。20種ほどの花苗を植えた参加者は一様に「春が楽しみ」と笑顔です。果樹園はリンゴ、ミカン、サクランボなど植樹。木の周りには穴を掘り、炭を入れ土壌の環境を整えます。こちらは和歌山県から果樹農家のご夫妻他が援軍にやってきました。
参加は現場実習を兼ねたこのガーデンでEMのイロハを学びます。さらに結界のパワーを確認するオーリングの知識なども身に着けられると好評です。昼食はみんなでバーべキューで、1歳から80歳まで大きな食卓を囲みました。 地主の岡本さんも「あの耕作放棄地が楽園になるなんて」とこの展開に目を細めています。
「病気にならない作物をつくりそれを通して新しいコミュニティをつくる。将来は農業法人化格をとって、同じ志の仲間とネットワークをつくりたい。」 野本さんたちの願いが形になる5年後、10年後が楽しみです。
花壇の作り方
花の植え方
クリスマスローズ,ジャーマンアイリス,ミニアヤメ,テッセン,西洋オダマキ,すかしゆり,パンジー,チューリップ,ちどり草,ウルイ,サクラマンテン,など <2023年3月 ガーデンの様子>
果樹の植え方
(文責:小野田)