続いて、川崎市の吉田賢治さん(EM普及活動研究会代表)と茅ヶ崎市の藤間豊さん(NPO法人湘南フードリサイクル理事長)が、生ごみリサイクルなど活動報告をしました。両氏ともに、20年近く活動を行うベテランボランティアで、EM技術だけではなく、どうやって普及していったか、どう社会貢献していったかなど、多くのヒントが詰まった発表となりました。
2002年から、生ごみ減量の目標でEMボカシ作りの普及を始めた。合言葉は、「生かそう生ごみ。咲かそう草花。楽しく作ろう家庭菜園」。川崎市の市報にEMボカシづくり体験会の案内が出てから、仲間が増える。2006年には公益活動助成金を得て、町内会でのEMボカシ作り、学校支援、水質浄化など活動の幅が広がる。ことに川崎市環境フェスタに出たことから、小学校の先生との縁ができて、小学校の環境教育に力を注ぐことになった。学校のトイレの悪臭対策にEM活性液を活用して好評だったことから、市教育委員会を通して、各小学校の校長先生宛のEMでのトイレ掃除を案内し、170校中25校から依頼があった。
新潟県長岡市の給食残さを地域の畜産農家へ飼料供給する地域循環型リサイクルシステムを2002年に開始した「NPO法人地域循環ネットワーク」に触発を受け、茅ヶ崎市での実現を目指す。3年後に茅ヶ崎市の小学校4校と共同調理場の給食残さ(生ごみ)を回収して肥料化、地域食資源循環を茅ヶ崎市と協働推進事業として立ち上げる。水分調整した乾燥生ごみにEM活性液、米ヌカ、油カス、クンタン、EMセラミックスを袋に詰め、2〜3ヶ月密封して、発酵肥料として再生。2011年からは、同市の委託事業として3小学校(浜之郷、緑が浜、鶴が台)から出る生ごみ発酵肥料で野菜を栽培し、その野菜を自然食レストランに提供している。
文責:小野田