―EMとの出会いは? 野本: 37年間の教員生活を終えて、アトムグループの松山幼稚園(現在は、松山認定こども園)の園長に就任しました。「少子高齢社会をサポート、安心・安全・健康まちづくり」を理念にするアトムグループは、すでに病院や福祉施設で、消臭、健康管理などにEMを活用していました。ちょうど、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」に衝撃を受けていた時だったので、EMは環境を再生させる可能性に満ちたものと直感したのです。 実際、A型インフルエンザが猛威を奮い周辺の学校が学級閉鎖していても、松山幼稚園では問題が起こらなかったのです。子どもトイレやプール、教室、手洗いに徹底してEMを使っていたことが、極めつけのインフルエンザ対策になっていたのですね。お迎えのバスでインフルエンザは感染するので、座席などを7倍に薄めた米のとぎ汁EM活性液で拭いています。7倍というのは、東北新幹線のお掃除に使われている希釈液の倍率ですが、これを参考にしています。これは、ご家庭でも参考になるのではないでしょうか。
―モグラやイノシシなどの鳥獣対策が話題ですね。 野本:3年前「EMとことん推進隊」の指導リーダーに指名されまして、EMを徹底して使うための講習会や指導を行っています。今、一番反響があるのは、おっしゃる通り、鳥獣対策ですね。ことに四国は、山間に畑がありますから、被害も大きいのです。これといった手立てもないので、半信半疑でもやろうというか、1本85円程度なら安いし、みたいな感じで試されています。でも、効果があるんですね。イノシシもいなくなると言うと、野本さんは占い師ですかと聞かれるんですけどね(笑) 例えば、イノシシが増えて被害が大きくなった農家で3年前からEM活性液入りペットボトルを70cmの高さに括りつけただけで、以前は軽トラック1台分食べられていた被害が、キャリー1台分ですむようになったのです。それは、口コミで広がりますよね。
―余禄もあるとか。 野本:この方法をおすすめする最大の理由は、モグラやイノシシを寄せつかないだけではなく、畑で出来た作物のできがすばらしく良いことです。それから、私はハンターからいただいたイノシシを自己責任でEMで下処理します。そうすると臭みが取れ、肉が柔らかくなるんですよ。レシピをお教えしますが、最高のローストピッグになるんです。ジビエ料理に大いに利用して欲しい。ね、余禄どころか、良いこと尽くしではないですか。
―この先の目標は? 野本:こうした活動をしていく中で、私自身が健康になってきました。年をとるごとに普通は健康でなくなるのではありませんか。逆なのですよね。2025年までにEM生活で健康づくり仲間を倍増させること。これが、私の健康法であり、目標です。
文責:小野田