南知多町は、都市近郊農業の一旦を担う地域として発展してきたが、近年、過疎化が進み、町の活性化が課題だった。平成15年、農事組合法人「光輪」(熊崎巌理事長)の支援のもと、EM技術を活用した環境浄化や自然農法の実践を通して、町の活性化、子どもの健全育成を願う「NPO南知多環境浄化とふるさと創生会」(滝本全浩理事長)が発足した。 同会は、町民とともに、遊休地化した棚田の再生を図り、小学校と協働した児童対象の米づくり体験教室「たんぼの学校」を開設。また、都市住民向けに、ビワ、イチジク園のオーナー制度を設けたり、2地域居住制度(都市と農村の2か所に住居を構え、双方を行き来して暮らす)を提案、空き家を紹介するなどして、多くの都市住民が訪れるようになってきた。
「創生の会」の活動が盛り上がりを見せ始めた頃、森下町長(当時は町議会議長)は、EMを活用している広島の海苔養殖業者を訪問し、EM技術の有効性を確認。そのリーダーシップのもと、「創生の会」と行政が協力した活動を展開している。