ウェブ エコピュア
EMとは?
特集・レポート
連載
投稿ひろば
用語集
FAQ
出版物のご案内
EM情報室について
リンク
サイトマップ
プライバシーポリシー
エコ・ピュア ウェブマガジン 特集
事業推進にリーダー育成を - 福井県越前町

平成17年2月に朝日町・宮崎村・越前町・織田町が合併して、人口約2万5,000人の越前町が誕生した。町では、旧宮崎村が推進したEM事業を継承。生ごみの減量効果と下水処理場の汚泥処理費用が、EM活用で通常の1/10で済むことを評価したもので、全町展開をめざしている。事業推進では、各地区にリーダー育成が急務とされ、環境団体との連携を深める方針。
●委託事業でEM製造と普及
活性液やEMボカシを製造 画像
有機資源活用作業所(宮崎地区)で活性液やEMボカシを製造
旧宮崎村では、村長自らが指揮を執った行政主導のEM推進事業を展開していた。中でも公共下水道処理場では、悪臭対策や汚泥の減少、放流水の水質改善に画期的な効果を上げて全国からの視察が相次いだ。脱水汚泥処理にかかる経費は、EMを活用すると1/10の約10万円で抑えられた。集落排水処理場でも同様な効果で、全村的にEM活用が普及した。

合併後、越前町には旧宮崎村から受け継いだEM活性装置2器と新規購入合わせて3器が設置された。2器は下水処理用に使用され、1器はボランティア団体「海土里(みどり)の環境ネットワーク」(木下美恵子代表・会員1600人)に貸与され、年間予算100万円で「EM製造・普及事業」が町から委託されている。
●継承する環境施策
宮崎地区EM研究会が開く野菜のフリーマーケット 画像
宮崎地区EM研究会が開く野菜のフリーマーケット
 町が新規購入した活性装置は、家庭内利用向けにEMWで活性液を製造するためのもの。台所から出る米のとぎ汁をEMで発酵させることで、環境意識の向上と、下水処理場の負荷を軽減するねらい。同ネットワーク傘下の朝日地区「朝日生ごみリサイクルネットワーク」(会員120人)が中心になって、普及活動を展開している。

 生ごみの減量化では、EM活動が普及していた宮崎地区で1日1人当たりの生ごみ排出量は456gで、他の地区の1/2であったことから、18年度7月から密閉バケツ購入の半額補助を始めた。生ごみの肥料化が進むと、有機農業生産者との連携が図れる。

教育関係では、全小中学校のプール及び町営プールの清掃にEMを活用。合成洗剤や薬品を使わない環境にやさしい作業をアピールした。また、月1回、全小中学校の給食に地場産のEM米を提供して、食育効果を上げている。
●リーダー育成でNPOをめざす
町保健衛生課の間所英樹課長は、旧宮崎村でEM事業に携わっていた経緯で担当窓口になり、町内外からの問い合わせにも対応する。今後の展開に対して、「財政が厳しい中で、いつまでも行政主導では難しい。基本的なデザインは行政が指導するが、ネットワークでNPOを立ち上げて、自主的な活動組織になることが理想的」と話す。行政担当者として、住民とともに育てた組織の自立への期待は大きい。[2006/12/7]

戻る

トップページ | EMとは? | 特集・レポート | 連載 | 投稿ひろば | 用語集 | FAQ | バックナンバー | EM情報室 | リンク集 | サイトマップ