一度その枠を離れて、別の括りで農業の再生と、有機農業の存在価値を提案できるようなロジックを考えておくように、と以前、千葉康伸※に話しておいたら、次のような知恵を絞ってきた。これは面白いと、師匠も一緒になってイメージをさらに膨らませてみた。
「なぜ、日本の食材がこれほど美味しいのか?」となれば、次のステージはその背景に迫る。日本独特の四季に恵まれた、温暖な気候と風土と美しい自然に迫る、その背景から生まれた、伝統的な精神文化、食文化にも迫る。一気に迫りまくって、世界の人々の胃袋と中枢神経をわしづかみにするのだ。さらなる貿易の自由化が進む中、これは国外輸出に向けた日本食材のマッチングフェアにもなる、などと商社が考えるのも、それはそれで良いのだけれど、ぼくらはそんな小さな話をしているのではない。
まずは、山と川を再生し、海を守る。その自然力を背景に持続可能な、農林水産業を再生する。日本が世界にその手本を示す。その旗頭が、小さな有機農業なのだよ。
千葉康伸、君はこの発案者だからね、この平和運動からもう抜けられんよ。来年4月にはかねてより温めてきた「日本晴れ掘れ隊」を発足する。この場を借りて、その副隊長に君を任命します。覚悟はイイですね。
あ、そうそう、この「日本晴れ掘れ隊」と言うのは、自分の生活は自分で何とかする。それより、無私無欲で、次の世代の幸せと世界平和に向けて、自分の仕事を通してその任務を果たしたい人。バカみたいにお人好しで人から騙されそうな人。他を批判しない人。すべては自己責任と言う自覚と覚悟がある人。それでも、その任務が楽しくてしょうがない人。したがって、その任務に失敗しても当局は一切関知しない。それでも、なりたい人ならだれでもなれます。
そんな人、いるかな?
※ 千葉康伸 30才でサラリーマン辞めて、有機のがっこう 土佐自然塾へ。卒業後、山下農園で研修。32才で神奈川県愛川町の畑(約1.4ha)を借りて就農。現在2.1haの畑を耕作中。三人家族(本人37歳・妻37歳・息子4歳)と研修生1名で、毎日楽しく仕事をしている。 www.ecopure.info/special/yuuki/topics_a/topic_a19.html
Copyright (C) Eco Pure All Rights Reserved.