太陽のエネルギーから生まれた多種多様な生命には、それぞれ固有の波動がある。そして、学術的なことは良く分からないけれど、例えば、同じ音域の音叉が共振するように、似たような周波数の振動波が共振しているというのは素人でも分かる。周波数が違ってもハーモニーという形で共鳴することもある。音だけではなく、光や匂い、香りもそうだ。この多様な生命が織りなすシンフォニーのような振動波とその流れは、時には立ち止まって見えたり、時には激しく、また緩やかに感じることもあるけれど、そのダイナミズムと共振、共鳴することで、僕らは太陽のエネルギーを間接的に受け取ることができる。そのためには、なんといっても受容体の感度が問われる。「オレがワタシが」と自我に凝り固まっていては、受容体が硬直して共振できない。だから小さなこだわりを捨てて、輝ける未来のために、軽やかに、爽やかに、且つ大らかに生きていきたい。
食べ物として取り入れる太陽のエネルギーももちろんある。そのエネルギーは光合成に始まり、食物連鎖の中で様々な動植物、野菜や穀物、魚や肉、はたまた発酵食品として、形態的な変化を遂げながら、ぼくらの命の源となっている。西洋医学的に言えば、糖やたんぱく質、脂質、ビタミンなど各種栄養素は消化器で吸収され、循環器で体内を巡り、神経系統のバランスを維持して、健康な心と体を作り上げている。一方で東洋医学的にいう気の世界というのもある。食べ物にも固有の波動があるのだ。食物連鎖、まさに鎖のようなつながりの中で、すべての生命にとって体に良いー高波動―食べ物は、健全で豊かな生態系があってこそ生まれてくる。生物的、化学的な栄養源と物理的な波動が、ハイブリットにコラボされて、初めて人間の心と体の健康と、食糧生産の持続性と安定性が担保される。 農林水産業のあり方を、単なる人間にとっての栄養源の獲得、食料の確保という狭小な視野ではなく、自然界全体の調和と秩序、という大きな視野を持って見直してみたい。その意識を畑に具現化したほんの小さな一例が、ぼくの有機農業。この思いをどうやって、消費者と共有しその意識を拡大するか。そのキーワードが「美味しさ」なのだ。本当に美味しい野菜には、見た目にも格別な質感がある。マーケティングといえば、消費者が真に求める商品やサービスを作りだすことにあるが、実際には売り手側の巧みな広告、宣伝によって、売りたいものを消費者に買いたい気持ちにさせる、作られたマーケットが圧倒的に多い。賢い消費行動と豊かな自然の秩序や調和をつなげるようなマーケティングが増えれば、世の中もっと楽しくなるはず
農林水産業のあり方を、単なる人間にとっての栄養源の獲得、食料の確保という狭小な視野ではなく、自然界全体の調和と秩序、という大きな視野を持って見直してみたい。その意識を畑に具現化したほんの小さな一例が、ぼくの有機農業。
美味しい幸せと、自然界の調和と秩序の両立に向けて、ぼくらはこれまで通り、等身大でコツコツやっていきましょう。仲間は確実に増えているからね、それは間違いありません。
地球上の全ての生命の元は、太陽のエネルギーなんだぞ、と。
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