ミネラルというのは、農業用語で『微量要素』のことで、リン(リン酸)、カリウム(カリ)、カルシウム(石灰)、マグネシウム(苦土)、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅などのものです。
本来、土壌には植物が育つために必要充分な量のミネラルが存在しています。ただし、有機酸やアミノ酸などとくっついた状態のミネラルは、植物に吸収されやすいのです。そこで、EMボカシやEM活性液を施用します。すると、それに含まれている有機酸やアミノ酸が土壌中のミネラルと結合し、植物に吸収されやすい形になります(図1)。
EM・7が植物の活力をUPさせるのは、すぐに結合して吸収されやすい形の有機酸やアミノ酸、ミネラルが入っているからです。
植物の体は、繊維と細胞から出来ていますが、細胞を肉と考えると、繊維は骨に例えられます(図2)。 ミネラル成分は、植物の体を作る際に、細胞づくり、繊維づくりの両方に働きかけますが、EM・7に含まれているミネラルは、どちらかというと繊維づくりにより働きかけるようなミネラルです(図3)。そのため、苗の時期にEM・7を施用すると、節間の詰まったしっかりとした苗が出来るのです。
これまで、EM・7を使った効果でさまざまな報告がありますが、写真のような虫害にあった白菜にEM・7を施用したところ、下の写真のように結球し、収穫出来たそうです。レース状になった白菜で、この状態からもう一度回復するのは、通常は難しいのですが、そのような場合においても、EM・7によって、吸収されやすいミネラル成分を補給してあげることで繊維作りを促進し、バランスの良い生育へ方向転換されているのではないかと考えられています。
その他には、台風の雨風と塩害にあった大根にEM・7の1000倍希釈液とEM活性液を葉面散布したところ、8割が被害から回復したという事例もあります。果樹にEM・7を使った農家さんからは、『以前よりも傷のある果実や、商品として出せない果実が減った』『落果が減った』といった報告もあり、根強いリピーターが増えています。
ミネラルは、微量でも植物にとって非常に重要なものです。しかし、過剰に施用するとバランスを崩すこともあります。そのため、EM・7は濃度薄め(5000〜10000倍)で使い、作物の様子を見ながら、1〜2週に1回、散布することをおすすめします。 特に弱っている時は、集中的に使い(毎日、または2日おきくらいの頻度で)植物の状態を見ながら、施用する間隔を徐々に空けていくとうまくいきます。植物にも人間にも、ミネラルはとても重要なのですね。 それでは、次回もお楽しみに〜!