例えば、生ごみマジックを使って、できたニンジンは、すりおろして放置していてもなかなか変色しません。つまり酸化(病気や老化)を防ぐ力が強いんです。また、野菜はえぐみが少なくなるので、ナスも生で食べて美味しいんです。こんなプレミアム野菜を小学校や保育園・幼稚園で子どもと素人の先生が育てているから不思議です。
子どもたちは野菜が大好きになり、こんな野菜を皮や芯ごと活かした昼食を続けた多くの保育園では最近、こんな声が出てきています。「以前に比べて病気した時に休む日数が、はっきり少なくなりました。たいていの子は、翌日にはけろっとして当園するんです」「入園したての子どもは病欠が多いけれど、他の子どもに広がらない」。
限りなく病気に罹らなくなった子どもたち
今年、新型インフルエンザが広がり10人の園児が罹ってしまいましたが、全員が1日で回復。その後は誰1人罹りません。家で母親が新型インフルエンザに罹ったのに、マミー保育園に通う子どもたちには移らないという現象も起きています。ウソみたいでしょう?でも真実です。土を微生物とミネラルいっぱいにすると元気野菜が育つように、人もおなか畑を微生物いっぱいのミネラルに溢れた土づくりをすることで、低体温や便秘が改善し、集中力や免疫力が向上すると言うわけです。
美味しくて、エコで、財布に優しく、健康に良くて、生産的で楽しい。こんな良いことづくめのレジャーを、私は他に知りません。ただし、食わず嫌いと同じで、やってみるまでは、ウソみたいなこのすごさが分からないのが欠点なのです。
あなたの近くの保育園幼稚園の子どもたちはどうですか。インフルエンザが簡単に伝染して病欠だらけではありませんか。今、全国のどこの保育園でも食育の推進が求められていて、野菜育ての指導者を求めています。
読者の皆さん!!あなたの近くの保育園幼稚園で”元気野菜づくりから元気人間づくり”をあなたの力で実行しませんか。夏までの目標は、生ごみからとびきり元気で美味しい野菜を収穫すること。そして秋からの目標は、おなか畑の土づくりで、子どもたちの病気欠席日数を激減させることです。前年の数値を出しておいて比較するのです。皆さんの努力の成果をはっきり確認できます。めちゃ、感謝されること請け合いますよ! これから毎月の連載で詳しくやり方を説明しますので、次回までに元気野菜づくりを指導して欲しい保育園幼稚園を見つけておいてくださいね。指導者はあなたです!
よしだ・としみち NPO法人大地といのちの会理事長。1959年、長崎市生まれ。九州大学農学部大学院修士課程修了後、長崎県の農業改良普及員に。96年、県庁を辞め、有機農家として新規参入。99年、佐世保市を拠点に「大地といのちの会」を結成し、九州を拠点に生ごみリサイクル元気野菜作りと元気人間作りの旋風を巻き起こしている。2007年、同会が総務大臣表彰(地域振興部門)を受賞。2009年、食育推進ボランティア表彰(内閣府特命担当大臣表彰)。長崎県環境アドバイザー。主な著書は「いのち輝く元気野菜のひみつ」「生ごみ先生のおいしい食育」「まるごといただきます」など。