子どもの痛切な訴え
薬品よりも効果あり
小学校の春休み中に、EM原液に尿石のついたトラップ(男子小便器の底にあるふた)を約2週間つけておきました。すると、セメントのように固まっていた尿石が軟らかくなり、ちょっと擦るだけで、キレイに取れるようになりました。 また、中学校で試験的にEM活用によるトイレ掃除を実施した結果、3か月でニオイが緩和される効果があることを確認しました。
「EMを使ったトイレ掃除なら私たちに任せて!」と市内の環境と教育に取り組むボランティアグループ「エコポケット川西」(岡田須美子代表)が市内8小学校、1中学校、1幼稚園でのトイレ掃除をかって出てくれました。ここでも、消臭効果だけではなく、環境に負荷をかけない安全な掃除として、評判になりました。
EMに関する予算は、県の緊急創出事業の補助金を活用し、清掃は社団法人川西市シルバー人材センターに委託されています。同センターで培養したEM活性液は毎週1回、各校のトイレで使用われます。学校用務員さんが学校でEM活性液づくりを行っている学校、調理師の協力で米飯給食から出る米のとぎ汁をEM培養に使っている学校など、その学校の事情にあわせて、多様な取り組みがされています。
例えば、公費とPTA会費でそれぞれ1台ずつのEM培養装置を購入し、学校内で使用するだけでなく、住民にもEMを無償配布する地域ぐるみの活動に発展したところもあります。ある中学校では、PTAが独自でEM培養装置を購入。培養したEM活性液をペットボトルやフィルムケースに入れて玄関に置き、地域住民が自由に持って帰れるようにしたり、体育祭や地元のイベントで無料配布するなどして、EM活動を宣伝し、住民に対してアピールしています。
トイレ磨きは心磨き
また、別の中学校では、EM活動を進めて中心となったのは教頭先生でしたが、「自分たちが使うトイレを教頭先生に掃除してもらっていて良いのか。自分たちで使っているのだから私たちでEM活性液をつくってまこう」という自主的な声が上がり、生徒会長の名のもとに「プロジェクトE」が発足。トイレ掃除を子どもたち自身が楽しみ出したという報告もあります。その他でも、EMで掃除をするようになってから、部活動が活発になり、野球やバスケットボール、陸上で好成績を上げる学校などが出てきました。
これからの波及効果は、直接トイレ掃除と関係するかは証明できませんが、「環境と人間」の関係からすると、興味深い事例と言えると思います。平成20年には、各小学校区単位で地域住民によるボランティア組織を立ち上げ「トイレ磨きは心磨き」というスローガンのもとEM使用による学校環境改善プロジェクトをスタートしています。
学校におけるEMを活用した環境についての取り組みを地域のEM実践者やボランティアとともに支援していくためのネットワークです。 URL http://www.school-el.net/