公募で集まった小学4〜6年生までの子どもたちを前に授業を行ったのは、同校3年生環境整備委員会のメンバー。模造紙にイラストを描き、紙芝居のようにEMについて解説。子どもたちも、中学生のお兄さんの説明に真剣に耳を傾け、前途のような鋭い質問を浴びせていました。はじめは緊張していた中学生も40分の授業が終わるころには、すっかりリラックスし、見事な先生役を務めていました。
このような取り組みが行われるようになった背景としては、同校が地域に開かれた学校づくりをめざし、市民からボランティア講師を募集したことが始まりです。ボランティア講師となった、環境浄化を進める会(会員130人)の斉藤栄子さんが、平成11年から総合的な学習時間の中で、暮らしと環境をテーマに「生ごみリサイクル」「水の浄化」と「EM石けんと竹炭づくり」の3つの授業を行いました。さらに、年2回は、全生徒参加の「イキイキワクワク講座」を開き、生徒たちはEMへの理解を深めていきました。現在では、3年生を対象にした社会人総合選択授業「暮らしと環境」を年間20回行っています。
授業の内容を即実践
学校菜園では、落花生やレタス、ヤーコン、サツマイモなどを栽培。年毎に土が豊かになり、土いじりの好きな生徒たちが増えています。また、12月に行われる全校生徒が参加する駅伝大会には、PTAがEM野菜を使った豚汁を振るまい、生徒から喜ばれています。
さらに、市が主催するリサイクルフェアには、学校で実践しているEMの取り組みをパネル展示し発表。米のとぎ汁EM発酵液も無料配布し、参加者から好評を博しています。その結果、保護者や地域の人たちの環境に対する意識が少しずつ高まってきました。
1人の力よりみんな力で
学校におけるEMを活用した環境についての取り組みを地域のEM実践者やボランティアとともに支援していくためのネットワークです。 URL http://www.school-el.net/