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瀬戸内海に浮かぶ13の島々からなる塩飽諸島の1つで、瀬戸大橋の橋脚でもある岩黒島。島に車で入るには通行証が必要となる。
瀬戸内海、坂出市沖に位置する岩黒島は、周囲1.7km、人口約100人、世帯数32戸の小さな島です。昭和63年の瀬戸大橋開通から、島の生活も大きく変貌し、自然環境も年毎に悪くなっていきました。

そうした中で、EMを活用することで、従来の清掃活動から海の浄化までの幅広い自然回復活動までに発展させたのが、この島唯一の学校、岩黒小中学校。

彼ら小中学生10人の地域住民を巻き込んだ取り組みを紹介します。なお、この取り組みは、平成17年度の文部科学大臣奨励賞を受賞しています。

岩黒クリーンアップ活動


大人も子どもも参加する「岩黒環境よくし隊」
岩黒小中学校では、平成14年に岩黒島の環境を守るために「岩黒環境よくし隊」を結成。クリーンアップ活動は、月1回自治会と協力して、ごみ拾いや掃除をした後に島内の側溝や港にEM活性液を流し入れます。活動の日程などを書いたお知らせは、児童生徒が作成し、放課後、子どもたちの手で配られています。

地域の方の参加率は、ほぼ100%。大人と子どもの交流の場としてもおおいに役立っています。EM活性液は学校に設置してあるEM培養タンクでつくります。

当初は、子どもたちが地域の人たちにEMについて説明しながら、EM活性液を配りました。現在、学校菜園「青空農園」では、住民の人たちがいつでも使えるようにEM活性液が置かれています。学校行事のたびにEMをPRしてきた効果か、島でEMを知らない人はいません。

EMで野菜づくり

青空農園では、毎年サツマイモやソラマメ、タマネギなどの栽培が行われています。EM活性液とEMボカシ、さらにクリーンアップ活動で集めた腐葉土などを使用して、見事な野菜が収穫されています。

平地の少ない島では、効率のよいEMを活用した農法が注目されており、「ジュニアみどりの体験事業」の一環として、子どもたちは、県内の農家を訪問し、工夫と成果を学び、実際に自分たちの農園でおいしい野菜つくりを実践しています。

故郷の海を美しく


お父さんの船に乗って水質調査
児童生徒の家庭はみな漁業を営んでおり、男子児童がめざしているのも漁師です。したがって、海の恵みに直接関係する海の環境は、人事ではありません。

3・5年生の総合的な学習の時間では、地域の産業を調べ、海の幸を得るための知恵と苦労をゲストティチャーから話を聞き、児童集会で発表。海に生きる島の方々の生活と環境との関わりを再認識。

また、中学生は、島周辺の海域の水質調査を行い、市科学体験発表会と学習発表会でその成果を発表。プランクトンの採集やCOD測定、水温調査、海水採取、顕微鏡による海水微生物の観察など多岐にわたりました。この時、米のとぎ汁EM発酵液を入れたときのCODの変化も発表し、米のとぎ汁EM発酵液は海水中でも水質浄化に効果があることを確認しています。

この発表の後での、地域アンケートでは、クリーンアップ活動の継続とEMによる環境浄化活動を続けるべきだという前向きに考える島民が増えたことは言うまでもありません。

情報を公開・成果を共有


全国環境美化教育優秀校表彰において、文部科学大臣奨励賞を受賞
この環境学習の特色は、子どもたちと教師の手で行い、地域の人たちを巻き込み、成果を公開して、その後、必ずアンケートをとるスタイルを取っていることです。公開して、地域の人たちの知恵をかりながら、進めていくので、成果と課題がなんであるかが分かります。

宮本章壽校長は、「子どもたちには、自分たちの島という意識と瀬戸内海の環境保全を行っているという使命感を継続して持たせたい」と語り、指導にあたった木下典和教諭は、「港内にアマモや稚魚が増えるなど、目に見える環境教育ができたと思う。これからは、学校だけではなく、国や地方自治体など、もっと大きな枠組みで環境教育を考えたらいいのではないか」と話しています。

掲載日:2007年3月14日

岩黒小中学校ホームページ
http://sakaide.ed.jp/iwakuro/

EL−net(環境学習ネットワーク)とは

学校におけるEMを活用した環境についての取り組みを地域のEM実践者やボランティアとともに支援していくためのネットワークです。
URL http://www.school-el.net/

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