社会復帰への訓練は地域社会の中で
そんな懸念を一掃するように、佐野市に本部を置く精神障害者福祉施設・社会福祉法人「ブローニュの森」では、住宅地の中に多機能型事業所(自立訓練・自立訓練宿泊型・就労継続支援・就労移行支援)や共同生活支援(グループホーム)、居宅介護事業、地域活動支援センターなどが点在していて、約200人のメンバー(福祉施設利用者)がイキイキと活動しています。
EMボランティアグループと協働
「EMエコの会・佐野」(田村秀明会長)は、平成16年に誕生して現在会員は50人です。平成12年の市清掃センター建設問題を機に、ごみ減量に立ち上がった住民の中から「EM生ごみ堆肥化をすすめる会」が発足して、その後「EMエコの会・佐野」に改名しました。毎月第4土曜日は、生ごみリサイクルの定期講習会が市内大橋町のボランティアセンターで開催されています。
「ブローニュの森」ブランドをめざす
収益と同時に就労意欲につながる活動への参加は、メンバーたちの言動にも変化が生まれてきたようです。「当初参加に消極的だったメンバーも、汗を流し団子や花の出来上がる過程で関心を持ち始め、さらに日本橋川やアキレスなどへのEM団子投入の参加で、物づくりから最終工程までを体験してやりがいを得られた様子に変わってきました」と内田さんは振り返り、目を細めます。地域活動支援センター長の鈴木一主さんは、「施設から飛び出した活動は、メンバーにとって良い刺激になっています。EMエコの会や足利水土里探偵団の支援があってこその活動です」と喜びます。
今後の展望を内田さんは、「作業療法としての取り組みから一歩上をめざし、製品の品質アップや販売ルートなどを研究して“ブローニュの森”ブランド化を図りたい。そしてメンバーの参加意欲の向上と法人内の各作業所との協働も検討していきたい」と話し、メンバーの自立支援に愛情を注ぎます。
EMボカシネットワークhttp://www.emro.co.jp/embokashi/