新・夢に生きる | 比嘉照夫

第193回 着々と進化する青空宮殿のEM自然農法(3)

トマト・キュウリの連続栽培

前回でも述べたように、トマトの長期栽培の結果は、満足すべきものとなりました。そのトマトを更新し、新芽を育て、更に長期栽培化することに挑戦しました。更新は、順調に進み<写真1>、花が箒状となる限界突破現象も現れてきました<写真2>。

<写真1>
<写真2>

4月に入ると沖縄は気温が急に夏みたいになり、集中豪雨的な雨も数日降って水浸しの状態が続き、トマトの勢いが弱り始めてしまいました。

露地の放任栽培ですので、天候の急変に対応できず、次作の予定のキュウリを株間に定植しました。

<写真3>

<写真3>は2週間後の様子ですが、トマトの古株の後にはゴーヤーを定植し、8月末までキュウリとゴーヤーの混植を続け、その後はトマトの長期栽培を予定しています。

トマトの後に植えたキュウリとゴーヤーは、トマトを植えるときに用意した植栽マスをそのまま活用し、追肥は発酵液肥(第181回参照)を使用し、株間には活性液に塩と灰を混ぜて作る塩団子(第191回参照)を適宜おいています。

この「畑を遊ばせない」連続栽培法は、完全不耕起で土壌の生態系の機能を高めることが出来るようになりますので、農地の最大活用と土壌生態系によるバイオマス効果が現われてきます。畑地に発生する有機物やまわりに発生する様々な植物をマルチとして使い続けると、土壌が自然に肥沃化する仕組みとなります。EMを施用し続ければ、テラ・プレタと類似の微生物相になることも明らかとなっています。

嬉しいニュースとトピックス

地球環境共生ネットワーク(通称Uネット)会員の齋藤則高さん、麻恵さんご夫婦(北海道アムリタファーム)は、今年2月に開催されたオーガニックエコフェスタにおいて2年連続となる最優秀賞を受賞しました。

2024/03/09付記事【塩トマトグランプリ受賞 ニセコ「アムリタファー ム」2年連続最優秀】 (北海道新聞社許諾D2404-2407-00028003)

先にUネット通信 Vol.132(QRコード)で紹介しましたが、本記事でも紹介しますので、改めてEMの量子的性質の応用の成果として認識してください。EMの密度を高め、土壌中に量子的性質を持ったDNAの密度をいかに高めるかという管理方法です。今回紹介した成果は、健康に生きるための食べ物を他者に頼らず、自分自身で楽しく作れるという生きる力の本質を見出した結果である。

【授賞式当日のアーカイブ動画】

<アムリタファーム>
◎春夏季大玉トマト最優秀賞 動画内31:28~35:24
◎秋冬季大玉トマト最優秀賞 動画内38:14~40:59


<EM研究機構 斎藤 沙>

◎かぶ部門 動画内1:03:41~1:07:41


<EMユーザーの収穫報告>
EM生ごみ堆肥を活用して育てた自宅のキャベツが限界突破しました。重さは5kg弱もあり、幼稚園の次女には持てない重さです。


<PROFILE>
ひが・てるお / 1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年~平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)、「愛と微生物のすべて」(ヒカルランド)、「シントロピーの法則」(地球環境共生ネットワーク)など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」(文芸アカデミー)を上梓。2022年、春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章。