著者は、チェルノブイリ原発事故で被災した子どもたちに「放射能のない日本で保養してもらおう」と始まった保養里親運動の代表。1992年から19年間で648人の子どもたちを日本に招待したが、今年は福島第一原発事故によって保養すべき対象は日本の子どもたちに一転した。チェルノブイリのお母さんたちと子どもたちから学んだ体験をもとに、日本のお母さんたちに子どもを守る知恵を伝える「お話会」がネットで配信されて大きな反響を呼ぶ。悩みや心配を抱える母親たちが社会的につながることをすすめ、「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」を立ち上げた。本書では、マクロビオテックなどの代替療法や有用微生物を活かすEM活性液のつくり方や使い方を紹介し、心と体に免疫力をつける暮らし方、「経済」から「人間」への価値の転換など、子育てのポイントをわかりやすく書き起こしている。女性の立場からの世直しと、これから愛情深く生き延びたい若い人々への応援の書となっている。ぜひ、祖父祖母の世代にも読んでいただきたい。
特定非営利活動法人チェルノブイリへのかけはし http://www.kakehashi.or.jp/