“もうひとつの日本”をつくるために―というあとがきに「レイチェル・カーソンの“沈黙の春”、有吉佐和子の“複合汚染”。一度は読んでいたそれらの本を再び読んで、勉強をしながら他人に伝えるという、いつもの自分の“走りながら書く”というスタイルを、有機農業でも始めることにしたのだ」とある。有機農家を訪ねて「ここに希望がある」とつぶやいた有吉さんのバトンを受け取った著者が、全国の有機農業関係者を訪ね歩いた。養老孟司氏との対談「有機は、身体の延長だ」も興味深い。