こんにちは、EM研究所の今村です。
第5回は、EM活性液についてのお話しです。
EM活性液は、糖蜜をお湯に溶かし、さらにEM・1を入れ、密閉容器(ペットボトルなど)で1~2週間保温し、ガス抜きをして作ります。EM活性液を作るときに重要なことは、糖蜜の品質や、発酵条件です。
糖蜜の品質について
糖蜜はなるべく、硬くて(粘性が強い)糖分が高いものがおすすめです。糖蜜がゆるい(粘性が弱い)ものを使うと、先に雑菌が繁殖している場合もあり、多勢に無勢でEMの中の微生物が負けてしまう場合があります。特に、価格が安い糖蜜は、管理が悪く水が混入して薄まっている場合もあるので注意が必要です。
糖蜜の配合量と活性液の品質について
EM活性液は、糖蜜の配合量が多ければ多いほど、長期間高い菌数を維持することができます。特に、農業用の活性液は、糖蜜の配合量を5%以上にすることをおすすめします。その場合は、1ヶ月以上高い菌数を保持することができます。また、糖蜜の配合量が多くなるほど、乳酸菌の割合が高く、酵母菌数が少ない良質な活性液が出来ます。環境浄化において使用する活性液は、1~2%ほどのEM活性液を使用しますが、菌数の減少が早いため、1ヶ月以内に、使い切ることをおすすめします。
糖蜜の量とpHの関係
EM活性液の主要な菌は乳酸菌で、糖蜜の中の糖を使って、乳酸や酢酸などの有機酸を作り出します。
発酵の温度
良質な発酵を行うには、発酵初期の温度が重要で、具体的には、38~40℃です。この温度帯で、1週間保温すると乳酸菌の活性が非常に高まり、良質な活性液に仕上がります。初期温度が低い場合は、酵母が繁殖しやすい傾向にあります。特に、冬場はお風呂の残り湯に浸けておくか、専用のEM活性装置を使うことをおすすめします。
EM研究所では、EM活性液のpH、酸度、乳酸菌数、酵母菌数などの測定を行っています(測定料1検体 2,000円<税別>)※。
経験値も大切ですが、データを取ってみるのも、面白いですよ。
※専用の申し込み用紙がございますので、0120-309-831までお問い合わせください。直接EM研究所に送る場合、送料はご負担ください。検体は、200~250ml程度必要です。お送り頂いた検体はお返し致しませんので、ご了承ください。
<PROFILE>
今村公三郎(いまむらこうさぶろう)
琉球大学大学院農学研究科生物生産学専攻 修士課程修了。
大学在学時、比嘉教授に師事し、EMを活用したより良い無農薬栽培を志す。卒業後、公益財団法人自然農法国際研究開発センター国際課に4年半在籍後、株式会社EM研究所に入社。以来、EMの研究製造開発に携わり、今日に至る。オススメのEM活用方法は、『トマト農家さんのための青枯病、萎凋病対策』(EMを使って土壌改良 トマトの病気が大幅ダウン)。クロルピクリンを使用しない青枯病対策に力を注ぎ、伊豆のトマト農家さんの収量増加に貢献。得意なモノマネは平泉成。