2024年の沖縄は6月20日に梅雨明けとなりました。日長が最も長くなり、太陽がぎらついて気温も33~34℃になりました。梅雨の前と後の雨や日照量の落差は予想外に大きく、勢いを誇っていたキュウリも酷い高温障害に陥ってしましました。
かろうじて残った株も、長日と高温のため、雌花は発生せずツルだらけになってしまいました<写真1>。
幸か不幸か、連続栽培は状況が悪くなると次の作付が出来ますので、委縮してしまった株は抜き、6月25日に市販の安いキュウリ苗(50円)をいくつか補植しました。
<写真2>は、7月8日の状況ですが、側枝も発生し始めています。このままいけば7月中旬には収穫が見込まれ、8月中続け、9月上旬のトマトにつなげる予定です。
通常なら高温障害が出る状況ですが、EMグラビトロン炭やEMで有機物の連続施用を続けているため、重ね効果が明確に現れ、強光、高温も限界突破的成長に変換しています。
今年(2024年)から、周年収穫を続ける自給型稲作に取り組んでいます。年末に10a当たり200kgの塩と50kgのボカシを乾田状態のうえに散布し、1週間後に水を浅く張って、除草と土壌改良を行い、1月20日に催芽モミを直播しました。2月中旬頃から徐々に成長し、7月1日に初穂を奉納しました<写真3>。
イネの勢いが衰えてきたと思われるときに、ボカシを10a当たり50kg、EM活性液を200リットル施用し、その後、月に1回同じ管理を続けています。通水は、1日1回軽く行っています。
空いた部分にはモミを直播し、穂が出て熟したものは1本ずつ丁寧に根元から刈り取っています。この方法は、ハサミだけで永続的な稲作が可能となりますので、最も優れた自給自足稲作の可能性を秘めています。
バナナ畑は今や大ジャングルとなり<写真4>、塩肥料の効果をいかんなく発揮しています。例年ですと、6月下旬~7月上旬に最初の台風が接近しますが今年は穏やかで、七夕を過ぎた頃からにわか雨も降るようになりました。
レンブは、昨年(2023年)8月下旬の台風で大半の枝が折損し除去しましたが、残った枝には結実し、例年になく甘い果実になっています<写真5>。
石ころの岩盤状になっていた駐車場跡もきれいな花壇に変わり始めています<写真6>。
<写真7>は、ウイルスに罹っていたクンシランで、花抽(花茎)が伸長せず、花は長年にわたって葉の中に埋まったような咲き方をしていましたが、パパイヤ同様、ウイルスはいつの間にか消失し、正常な花を付けるようになっています。
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、<公財>自然農法国際研究開発センター評議員、<公財>日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長<平成3年~平成28年>。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」<サンマーク出版>、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」<綜合ユニコム>、「微生物の農業利用と環境保全」<農文協>、「愛と微生物のすべて」<ヒカルランド>、「シントロピーの法則」<地球環境共生ネットワーク>など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」<文芸アカデミー>を上梓。2022年、春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章。