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福島におけるEMグループによる災害復興支援プロジェクト

東日本大震災(2011.3.11)から満2年が経過しました。NHKの調査では65%くらいの人々は過去の出来事として、この災害のことを考えるようになっています。当然のことながら、現存する問題の大半は、ボランティアの手に負えるものではなく、行政の役割が中心となっています。

私は大震災の発生と同時に、本サイトやDNDのサイトなどなどを通じ、津波後の衛生対策や除塩、その他被災地でのEMの活用法について情報発信を行い、多数のEMボランティアがその情報を指針として協力してくれました。それらの情報は「シントロピーの法則」と題しNPO法人地球環境・共生ネットワーク(U−ネット)から出版されたことは、これまで機会あるごとに紹介してきました。

この災害を通じ、国民が感じていることは、最良のことがただちに実行されないという世の中の仕組みです。会社であれば、トップが決断をすれば即実効であり、その課程でさらにいい方法を集約しながら、常に最良の方法へと変更しながら問題を解決することが常識となっています。

行政の仕組みは法令に基づいて予算がつくられ、それに対応するさまざまな規制の下に執行され、例外は認められないことになっています。そのため公務員には行政のトップといえども会社のトップのような権限はなく、非常時の場合は、限られた最小の方法でしか対応できないようになっています。

このような仕組みは平時には極めて効率的に安定化しますが、非常時や新しいことを導入しようとすると、巨大な障壁として機能するようになってしまいます。また、汚職の防止や横の連携をよくするため、数年で部署が変わる場合も多く、専門家が育ちにくい仕組みともなっています。

そのため、新しい問題が発生すると専門家と称される人々を集め、延々と会議をし、妥協の産物ができ上がってきますが、この結果も、さまざまな法令の網がかかっていますので、本当に必要とするレベルからはるかに外れたものになっています。

その上、政治家も公務員も常に入れかわっていますので、最終責任は誰も取れないようになっており、因果関係が明確で裁判所が判断した場合のみ、法的責任が生じますが、決着する頃には大半の人々(被害者)は、この世を去っています。

その上、わが国は強力な中央官僚制になっているため、政府で決められた予算は県、市町村の末端に至るまで中央で決められた方法で執行される仕組みとなっており、地方レベルでその内容を変更することは不可能であり、いかにいいことでも勝手に変更すれば法令違反に問われてしまいます。地方分権が声高に叫ばれていますが、この壁を破るのは容易なことではありません。

このような仕組みを変えるためには、選挙に勝って行政改革を行うか、革命によって打破するしかありませんが、いずれも奇跡を待つようなものです。

EMは当初から、その信じがたい力のため、行政の壁にことごとく阻まれ、気の遠くなるような旧来の既成概念と既得権益との際限のない戦に巻き込まれてしまいました。そのために生まれてきた選択肢が「見返りを求めないボランティアが世の中を変える」という第3の道を歩むことになりました。

とは言っても、財源や人材がなければ何もできません。農業に関しては、公益財団法人自然農法国際研究開発センター、㈱EM研究所、EM全般については㈱EM研究機構とそのオリジナル商品を流通させる㈱EM生活社を中心に多数のNPOやボランティア団体と連携し、EMの社会化を進めています。今やEMを意識的に活用している団体は数千となり、全国の15%を越える学校が、何らかの形でEMを活用するようになり、数百万の人々がEMを使うようになり、積極的にEMを活用する自治体も増えています。

東日本大震災は、このような態勢ができ上がった時点で発生しましたので、ただちに対応し、十分な成果を上げることができましたが、問題は、福島の放射能対策です。本誌でも毎々紹介しましたように、EMによる放射能対策は、予想外の成果を上げていますが、すでに述べたように行政の仕組みに入るためには、これまで考えられていた方法、すなわち万策が尽きるまで、着実に実績をつくり、待つしかありません。

原発事故から27年を経過したチェルノブイリでも、いまだ根本的な解決法が確立されておらず、被災国のベラルーシの国立放射線生物研究所がやっとEMの効果を認め、国としての活用に取り組み始めたところです。 この2年間でEM技術による放射能対策は確たるものになり、福島県内を中心に、昨年10月までに、図に示されるように28か所のEM拠点が完成しました。おのおのの拠点ではEMを大量に増やすシステムを整備し、おのおのの地域の皆さんの要望に応えられるようになっています。その後、3か所に拠点ができ、今年も数か所つくることになっていますので、最終的には40か所くらいになり、全福島をカバーできる態勢となります。

今年に入ってから、私も月に1回ペースで福島入りをして、現場での研修会を行っていますが、否定的意見はまったくなく、希望を持って取り組む人々が増えてきました。20年、30年あるいは100年続くかも知れないこの長期戦に、EMで本気で取り組めば数年で解決するという確信があります。

とは言え、公の中にその技術が取り入れられるのはさらに先の話ですし、風向きによっては公はEMを活用しないことも考えられます。したがって、当方としては、あくまでも住民やボランティア中心の自力の解決を原点にして取り組んでいきたいと思います。過去32年間の実績と着実に成長してきたEM関連の強烈な連合体からすれば、独自でもこの問題は解決できると言っても過言ではありません。

PROFILE
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。名桜大学国際EM技術センター所長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年〜平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)など。


 


書籍『シントロピー【蘇生】の法則』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EM活性液の散布

 

 

 

 

 

 

 

 

 

馬場EM研究会の皆さん

(2013年3月7日)

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